医師の判断ミスで四肢切断、 62億円で和解 英国
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HOKUTO通信

1年前

医師の判断ミスで四肢切断、 62億円で和解 英国

医師の判断ミスで四肢切断、 62億円で和解 英国
英国で1月下旬、 医師の判断ミスで四肢の切断を余儀なくされた少女に対し、 病院側が約62億円(3,900万ポンド) の賠償金を支払うことで和解が成立した。 英国メディアMetroなどが報じた。

「髄膜炎菌性敗血症」 に解熱剤のみ

この少女は高熱、 眠気、 嘔吐の症状で英国サリー州のフリムリー・パーク病院を受診。 診察した医師は解熱鎮痛薬のアセトアミノフェン (パラセタモール) を処方して、 少女をそのまま帰宅させたという。

その後少女の病状が悪化し、 救急外来で 「髄膜炎菌性敗血症」 と診断。 少女は別の病院のPICU (小児集中治療室) に運ばれ、 そこで多臓器不全に陥った。結果、 両足の膝上と両腕の肘上を切断せざるを得ず、 感染症を治療するために皮膚移植を含む複数の処置も受けた。

医師の判断ミスで四肢切断、 62億円で和解 英国

病院側、 過失を認めて謝罪

少女の両親は、 「抗生物質で緊急治療を受けていれば、これほど重症化せず、切断も避けられた」 として提訴。 代理人弁護士も 「医師であれば髄膜炎と敗血症の兆候を診るのは明らか。 適切な治療をしていれば、重度の障害は完全に回避できた」 と主張していた。

ロンドンの高等法院で、 1月20日、 病院を運営する財団が過失責任を認め、 和解が成立した。 裁判所は、 財団の最高責任者が少女の両親に送った手紙の中で謝罪し、 「少女のケアが期待する水準を下回った。 少女を退院させるべきではなかった」 としていることを明らかにしたという。

判事は 「お金で少女を元に戻すことはできないが、 将来(の治療や自立など)を確保することはできる」 としている。

詳細はMetroのホームページへ。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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