抗悪性腫瘍薬 > ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬 |
一般名 | イブルチニブカプセル |
薬価 | 8848.1円 |
メーカー | ヤンセンファーマ |
最終更新 | 2023年08月改訂(第6版) |
〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫〉
通常、成人にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈マントル細胞リンパ腫〉
・ 未治療の場合
ベンダムスチン塩酸塩及びリツキシマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイブルチニブとして560mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
・ 再発又は難治性の場合
通常、成人にはイブルチニブとして560mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉通常、成人及び12歳以上の小児にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉*Grade3以上の副作用が発現した場合には、Grade1以下に回復するまで本剤を休薬し、再開する場合には、次の目安を参考に減量又は中止すること。
[用量調節の目安]
1). 慢性リンパ性白血病、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、慢性移植片対宿主病で*Grade3以上の副作用の発現回数1回の場合は回復後の再開時投与量1日1回420mg、発現回数2回の場合は回復後の再開時投与量1日1回280mg、発現回数3回の場合は回復後の再開時投与量1日1回140mg、発現回数4回の場合は投与中止。
2). マントル細胞リンパ腫で*Grade3以上の副作用の発現回数1回の場合は回復後の再開時投与量1日1回560mg、発現回数2回の場合は回復後の再開時投与量1日1回420mg、発現回数3回の場合は回復後の再開時投与量1日1回280mg、発現回数4回の場合は投与中止。
*)CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)version4.0に準じる。
7.2. 〈効能共通〉次のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合には、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、併用薬に応じて次のように投与すること。
[CYP3A阻害剤との併用時の用量調節基準]
1). 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫でボリコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして140mgを1日1回経口投与すること〔10.2、16.7.2参照〕。
2). 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫でポサコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして140mgを1日1回経口投与すること〔10.2、16.7.7参照〕。
3). 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)でボリコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして280mgを1日1回経口投与すること〔10.2参照〕。
4). 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)でポサコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして140mgを1日1回経口投与すること〔10.2、16.7.7参照〕。
7.3. 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫〉本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.4. 〈原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫〉リツキシマブ(遺伝子組換え)の投与が困難な場合を除き、リツキシマブ(遺伝子組換え)と併用投与すること。
7.5. 〈原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫〉リツキシマブ<遺伝子組換え>以外の抗悪性腫瘍剤との併用による有効性及び安全性は確立していない。
7.6. 〈未治療のマントル細胞リンパ腫〉本剤と併用する抗悪性腫瘍剤等について、「17.臨床成績」の項の内容、特に用法及び用量を十分に理解した上で投与すること〔17.1.9参照〕。
7.7. 〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉治療にあたっては経過を十分に観察し、漫然と投与を継続しないこと。
1). 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)。
2). 原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫。
3). マントル細胞リンパ腫。
4). 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉未治療の慢性リンパ性白血病(未治療の小リンパ球性リンパ腫を含む)の場合、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと〔17.1.3、17.1.4参照〕。
5.2. 〈マントル細胞リンパ腫〉強力な化学療法の適応となる未治療のマントル細胞リンパ腫における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.3. 〈マントル細胞リンパ腫〉Ann Arbor分類1期の未治療のマントル細胞リンパ腫における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.4. 〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.10、17.1.11参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 出血:脳出血(0.1%)、消化管出血(0.2%)等の重篤な出血があらわれることがあり、死亡に至った例が報告されている。
11.1.2. 白血球症(頻度不明):頭蓋内出血、嗜眠、不安定歩行、頭痛等を伴う白血球症があらわれることがある。
11.1.3. 感染症:肺炎(14.5%)、敗血症(2.9%)等の重篤な感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルス再活性化、結核再活性化、帯状疱疹再活性化等(0.1%)があらわれることがある〔8.2、9.1.1参照〕。
11.1.4. 進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明):本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
11.1.5. 骨髄抑制:貧血(12.3%)、好中球減少症(22.1%)、血小板減少症(17.1%)等の重篤な骨髄抑制があらわれることがある〔8.3、9.1.2参照〕。
11.1.6. 不整脈:心房細動(5.4%)、心房粗動(0.7%)、心室性不整脈(0.3%)等の重篤な不整脈があらわれることがある〔8.4、9.1.3参照〕。
11.1.7. 腫瘍崩壊症候群(0.4%):異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤の投与等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること(なお、重篤な腫瘍崩壊症候群が遅発性にあらわれることがある)〔8.5参照〕。
11.1.8. 過敏症(0.9%):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.1.9. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.10. 肝不全、肝機能障害(頻度不明):肝不全、ALT上昇、AST上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.6参照〕。
11.1.11. 間質性肺疾患(1.6%):異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること(間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)〔8.7参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(10%未満5%以上)皮膚感染、上気道感染、(5%未満)尿路感染、気管支炎、副鼻腔炎、インフルエンザ。
2). 良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む):(5%未満)基底細胞癌、扁平上皮癌、前立腺癌、(頻度不明)悪性黒色腫、リンパ腫、骨髄異形成症候群、皮膚癌。
3). 血液及びリンパ系障害:(5%未満)リンパ球増加症、発熱性好中球減少症、白血球増加症。
4). 代謝及び栄養障害:(10%未満5%以上)食欲減退、(5%未満)低カリウム血症、高尿酸血症、低ナトリウム血症、脱水。
5). 精神障害:(5%未満)不眠症。
6). 神経系障害:(10%未満5%以上)頭痛、(5%未満)浮動性めまい、末梢性ニューロパチー。
7). 眼障害:(5%未満)眼乾燥、霧視、視力低下、結膜炎、流涙増加[眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行うなどの適切な処置を行うこと]。
8). 血管障害:(5%未満)高血圧。
9). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(10%未満5%以上)咳嗽、鼻出血、(5%未満)呼吸困難。
10). 胃腸障害:(10%以上)下痢(27.3%)、悪心、(10%未満5%以上)口内炎、嘔吐、便秘、(5%未満)消化不良、腹痛、胃食道逆流性疾患。
11). 皮膚及び皮下組織障害:(10%以上)発疹、挫傷、(5%未満)皮膚そう痒症、点状出血、紅斑、爪破損、蕁麻疹、血管浮腫、脂肪織炎、(頻度不明)急性熱性好中球性皮膚症(Sweet症候群)。
12). 筋骨格系及び結合組織障害:(10%未満5%以上)筋骨格痛、関節痛、筋痙縮、(頻度不明)関節障害。
13). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)疲労、(10%未満5%以上)発熱、末梢性浮腫、(5%未満)無力症、硬膜下血腫。
14). 臨床検査:(5%未満)血中クレアチニン増加。
15). 傷害、中毒及び処置合併症:(5%未満)転倒。
本剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療又は造血幹細胞移植に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 中等度以上の肝機能障害のある患者〔9.3.1、16.6.1参照〕。
2.3. ケトコナゾール投与中、イトラコナゾール投与中、クラリスロマイシン投与中、エンシトレルビル フマル酸投与中の患者〔10.1、16.7.1、16.7.7参照〕。
2.4. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 本剤投与時に外科的処置に伴う大量出血が報告されていることから、本剤投与中に手術や侵襲的手技を実施する患者に対しては本剤の投与中断を考慮すること。
8.2. 肺炎が発現又は肺炎悪化、敗血症が発現又は敗血症悪化等の重篤な感染症が発現又は重篤な感染症悪化や日和見感染が発現又は日和見感染悪化することがあり、B型肝炎ウイルス再活性化、結核再活性化、帯状疱疹再活性化等するおそれがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス、結核等の感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行い、本剤投与中は感染症の発現又は増悪に十分注意すること〔9.1.1、11.1.3参照〕。
8.3. 貧血、好中球減少症、血小板減少症等の重篤な骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与に際しては定期的に血液検査を行うこと〔9.1.2、11.1.5参照〕。
8.4. 重篤な不整脈が発現又は重篤な不整脈悪化することがあるので、本剤投与に際しては定期的に心機能検査(十二誘導心電図検査等)を行うこと〔9.1.3、11.1.6参照〕。
8.5. 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.7参照〕。
8.6. 肝不全、ALT上昇、AST上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与に際しては定期的に肝機能検査を行うこと〔11.1.10参照〕。
8.7. 間質性肺疾患があらわれることがあるので、息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等の臨床症状を十分に観察すること〔11.1.11参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 感染症を合併している患者:骨髄抑制等により、感染症が増悪するおそれがある〔8.2、11.1.3参照〕。
9.1.2. 重篤な骨髄機能低下のある患者:血球減少を増悪させ重篤化させるおそれがある〔8.3、11.1.5参照〕。
9.1.3. 不整脈のある患者又はその既往歴のある患者:心房細動等の不整脈があらわれることがある〔8.4、11.1.6参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度の腎機能障害のある患者:重度腎機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 中等度以上の肝機能障害患者:投与しないこと(血中濃度が著しく上昇する)〔2.2、16.6.1参照〕。
9.3.2. 軽度肝機能障害患者:減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること(血中濃度が上昇する)〔16.6.1参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
本剤は主にCYP3Aにより代謝される。
10.1. 併用禁忌:
ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)、イトラコナゾール<イトリゾール>、クラリスロマイシン<クラリス、クラリシッド>、エンシトレルビル フマル酸<ゾコーバ>〔2.3、16.7.1、16.7.7参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強されるおそれがある(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
10.2. 併用注意:
1). CYP3A阻害作用を有する薬剤(リトナビル含有製剤、コビシスタット含有製剤、アタザナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、ボリコナゾール〔7.2、16.7.2参照〕、ポサコナゾール〔7.2、16.7.7参照〕、フルコナゾール、エリスロマイシン〔16.7.3参照〕、シプロフロキサシン、ジルチアゼム〔16.7.7参照〕、ベラパミル、アミオダロン、アプレピタント)[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強されるおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、やむを得ず併用する際には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
2). グレープフルーツ含有食品〔16.7.5参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強されるおそれがあるので、摂取しないよう注意すること(食品中にCYP3A阻害作用を有する成分が含まれている)]。
3). CYP3A誘導作用を有する薬剤(カルバマゼピン、リファンピシン、フェニトイン)〔16.7.4、16.7.7参照〕[本剤の血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること(これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される)]。
4). セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること(食品中にCYP3A誘導作用を有する成分が含まれている)]。
5). 抗凝固剤、抗血小板剤[出血のおそれがある(出血のリスクを増強させるおそれがある)]。
海外臨床試験において、65歳以上の患者で、*Grade3以上の有害事象、*Grade3以上の肺炎、*Grade3以上の尿路感染、*Grade3以上の心房細動、*Grade3以上の白血球増加症等の発現率が高かった。
*:CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)version4.0に準じる。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験で胚致死作用(ラット及びウサギ)、及び催奇形性(ラット:心血管系奇形、ウサギ:胸骨分節癒合)が報告されている)〔2.4、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトにおける乳汁中への移行は不明である)。
9.7.1. 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫〉小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
小児の手の届かないところに保管すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
イブルチニブの血中濃度の上昇に伴い、出血事象の発現率が高くなる傾向が認められたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬 |
一般名 | イブルチニブカプセル |
薬価 | 8848.1円 |
メーカー | ヤンセンファーマ |
最終更新 | 2023年08月改訂(第6版) |
〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫〉
通常、成人にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈マントル細胞リンパ腫〉
・ 未治療の場合
ベンダムスチン塩酸塩及びリツキシマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイブルチニブとして560mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
・ 再発又は難治性の場合
通常、成人にはイブルチニブとして560mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉通常、成人及び12歳以上の小児にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉*Grade3以上の副作用が発現した場合には、Grade1以下に回復するまで本剤を休薬し、再開する場合には、次の目安を参考に減量又は中止すること。
[用量調節の目安]
1). 慢性リンパ性白血病、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、慢性移植片対宿主病で*Grade3以上の副作用の発現回数1回の場合は回復後の再開時投与量1日1回420mg、発現回数2回の場合は回復後の再開時投与量1日1回280mg、発現回数3回の場合は回復後の再開時投与量1日1回140mg、発現回数4回の場合は投与中止。
2). マントル細胞リンパ腫で*Grade3以上の副作用の発現回数1回の場合は回復後の再開時投与量1日1回560mg、発現回数2回の場合は回復後の再開時投与量1日1回420mg、発現回数3回の場合は回復後の再開時投与量1日1回280mg、発現回数4回の場合は投与中止。
*)CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)version4.0に準じる。
7.2. 〈効能共通〉次のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合には、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、併用薬に応じて次のように投与すること。
[CYP3A阻害剤との併用時の用量調節基準]
1). 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫でボリコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして140mgを1日1回経口投与すること〔10.2、16.7.2参照〕。
2). 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫でポサコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして140mgを1日1回経口投与すること〔10.2、16.7.7参照〕。
3). 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)でボリコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして280mgを1日1回経口投与すること〔10.2参照〕。
4). 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)でポサコナゾールを併用する場合:イブルチニブとして140mgを1日1回経口投与すること〔10.2、16.7.7参照〕。
7.3. 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫〉本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.4. 〈原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫〉リツキシマブ(遺伝子組換え)の投与が困難な場合を除き、リツキシマブ(遺伝子組換え)と併用投与すること。
7.5. 〈原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫〉リツキシマブ<遺伝子組換え>以外の抗悪性腫瘍剤との併用による有効性及び安全性は確立していない。
7.6. 〈未治療のマントル細胞リンパ腫〉本剤と併用する抗悪性腫瘍剤等について、「17.臨床成績」の項の内容、特に用法及び用量を十分に理解した上で投与すること〔17.1.9参照〕。
7.7. 〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉治療にあたっては経過を十分に観察し、漫然と投与を継続しないこと。
1). 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)。
2). 原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫。
3). マントル細胞リンパ腫。
4). 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉未治療の慢性リンパ性白血病(未治療の小リンパ球性リンパ腫を含む)の場合、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと〔17.1.3、17.1.4参照〕。
5.2. 〈マントル細胞リンパ腫〉強力な化学療法の適応となる未治療のマントル細胞リンパ腫における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.3. 〈マントル細胞リンパ腫〉Ann Arbor分類1期の未治療のマントル細胞リンパ腫における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.4. 〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.10、17.1.11参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 出血:脳出血(0.1%)、消化管出血(0.2%)等の重篤な出血があらわれることがあり、死亡に至った例が報告されている。
11.1.2. 白血球症(頻度不明):頭蓋内出血、嗜眠、不安定歩行、頭痛等を伴う白血球症があらわれることがある。
11.1.3. 感染症:肺炎(14.5%)、敗血症(2.9%)等の重篤な感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルス再活性化、結核再活性化、帯状疱疹再活性化等(0.1%)があらわれることがある〔8.2、9.1.1参照〕。
11.1.4. 進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明):本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
11.1.5. 骨髄抑制:貧血(12.3%)、好中球減少症(22.1%)、血小板減少症(17.1%)等の重篤な骨髄抑制があらわれることがある〔8.3、9.1.2参照〕。
11.1.6. 不整脈:心房細動(5.4%)、心房粗動(0.7%)、心室性不整脈(0.3%)等の重篤な不整脈があらわれることがある〔8.4、9.1.3参照〕。
11.1.7. 腫瘍崩壊症候群(0.4%):異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤の投与等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること(なお、重篤な腫瘍崩壊症候群が遅発性にあらわれることがある)〔8.5参照〕。
11.1.8. 過敏症(0.9%):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.1.9. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.10. 肝不全、肝機能障害(頻度不明):肝不全、ALT上昇、AST上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.6参照〕。
11.1.11. 間質性肺疾患(1.6%):異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること(間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)〔8.7参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(10%未満5%以上)皮膚感染、上気道感染、(5%未満)尿路感染、気管支炎、副鼻腔炎、インフルエンザ。
2). 良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む):(5%未満)基底細胞癌、扁平上皮癌、前立腺癌、(頻度不明)悪性黒色腫、リンパ腫、骨髄異形成症候群、皮膚癌。
3). 血液及びリンパ系障害:(5%未満)リンパ球増加症、発熱性好中球減少症、白血球増加症。
4). 代謝及び栄養障害:(10%未満5%以上)食欲減退、(5%未満)低カリウム血症、高尿酸血症、低ナトリウム血症、脱水。
5). 精神障害:(5%未満)不眠症。
6). 神経系障害:(10%未満5%以上)頭痛、(5%未満)浮動性めまい、末梢性ニューロパチー。
7). 眼障害:(5%未満)眼乾燥、霧視、視力低下、結膜炎、流涙増加[眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行うなどの適切な処置を行うこと]。
8). 血管障害:(5%未満)高血圧。
9). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(10%未満5%以上)咳嗽、鼻出血、(5%未満)呼吸困難。
10). 胃腸障害:(10%以上)下痢(27.3%)、悪心、(10%未満5%以上)口内炎、嘔吐、便秘、(5%未満)消化不良、腹痛、胃食道逆流性疾患。
11). 皮膚及び皮下組織障害:(10%以上)発疹、挫傷、(5%未満)皮膚そう痒症、点状出血、紅斑、爪破損、蕁麻疹、血管浮腫、脂肪織炎、(頻度不明)急性熱性好中球性皮膚症(Sweet症候群)。
12). 筋骨格系及び結合組織障害:(10%未満5%以上)筋骨格痛、関節痛、筋痙縮、(頻度不明)関節障害。
13). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)疲労、(10%未満5%以上)発熱、末梢性浮腫、(5%未満)無力症、硬膜下血腫。
14). 臨床検査:(5%未満)血中クレアチニン増加。
15). 傷害、中毒及び処置合併症:(5%未満)転倒。
本剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療又は造血幹細胞移植に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 中等度以上の肝機能障害のある患者〔9.3.1、16.6.1参照〕。
2.3. ケトコナゾール投与中、イトラコナゾール投与中、クラリスロマイシン投与中、エンシトレルビル フマル酸投与中の患者〔10.1、16.7.1、16.7.7参照〕。
2.4. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 本剤投与時に外科的処置に伴う大量出血が報告されていることから、本剤投与中に手術や侵襲的手技を実施する患者に対しては本剤の投与中断を考慮すること。
8.2. 肺炎が発現又は肺炎悪化、敗血症が発現又は敗血症悪化等の重篤な感染症が発現又は重篤な感染症悪化や日和見感染が発現又は日和見感染悪化することがあり、B型肝炎ウイルス再活性化、結核再活性化、帯状疱疹再活性化等するおそれがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス、結核等の感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行い、本剤投与中は感染症の発現又は増悪に十分注意すること〔9.1.1、11.1.3参照〕。
8.3. 貧血、好中球減少症、血小板減少症等の重篤な骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与に際しては定期的に血液検査を行うこと〔9.1.2、11.1.5参照〕。
8.4. 重篤な不整脈が発現又は重篤な不整脈悪化することがあるので、本剤投与に際しては定期的に心機能検査(十二誘導心電図検査等)を行うこと〔9.1.3、11.1.6参照〕。
8.5. 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.7参照〕。
8.6. 肝不全、ALT上昇、AST上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与に際しては定期的に肝機能検査を行うこと〔11.1.10参照〕。
8.7. 間質性肺疾患があらわれることがあるので、息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等の臨床症状を十分に観察すること〔11.1.11参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 感染症を合併している患者:骨髄抑制等により、感染症が増悪するおそれがある〔8.2、11.1.3参照〕。
9.1.2. 重篤な骨髄機能低下のある患者:血球減少を増悪させ重篤化させるおそれがある〔8.3、11.1.5参照〕。
9.1.3. 不整脈のある患者又はその既往歴のある患者:心房細動等の不整脈があらわれることがある〔8.4、11.1.6参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度の腎機能障害のある患者:重度腎機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 中等度以上の肝機能障害患者:投与しないこと(血中濃度が著しく上昇する)〔2.2、16.6.1参照〕。
9.3.2. 軽度肝機能障害患者:減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること(血中濃度が上昇する)〔16.6.1参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
本剤は主にCYP3Aにより代謝される。
10.1. 併用禁忌:
ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)、イトラコナゾール<イトリゾール>、クラリスロマイシン<クラリス、クラリシッド>、エンシトレルビル フマル酸<ゾコーバ>〔2.3、16.7.1、16.7.7参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強されるおそれがある(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
10.2. 併用注意:
1). CYP3A阻害作用を有する薬剤(リトナビル含有製剤、コビシスタット含有製剤、アタザナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、ボリコナゾール〔7.2、16.7.2参照〕、ポサコナゾール〔7.2、16.7.7参照〕、フルコナゾール、エリスロマイシン〔16.7.3参照〕、シプロフロキサシン、ジルチアゼム〔16.7.7参照〕、ベラパミル、アミオダロン、アプレピタント)[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強されるおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、やむを得ず併用する際には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
2). グレープフルーツ含有食品〔16.7.5参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強されるおそれがあるので、摂取しないよう注意すること(食品中にCYP3A阻害作用を有する成分が含まれている)]。
3). CYP3A誘導作用を有する薬剤(カルバマゼピン、リファンピシン、フェニトイン)〔16.7.4、16.7.7参照〕[本剤の血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること(これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される)]。
4). セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること(食品中にCYP3A誘導作用を有する成分が含まれている)]。
5). 抗凝固剤、抗血小板剤[出血のおそれがある(出血のリスクを増強させるおそれがある)]。
海外臨床試験において、65歳以上の患者で、*Grade3以上の有害事象、*Grade3以上の肺炎、*Grade3以上の尿路感染、*Grade3以上の心房細動、*Grade3以上の白血球増加症等の発現率が高かった。
*:CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)version4.0に準じる。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験で胚致死作用(ラット及びウサギ)、及び催奇形性(ラット:心血管系奇形、ウサギ:胸骨分節癒合)が報告されている)〔2.4、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトにおける乳汁中への移行は不明である)。
9.7.1. 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫〉小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 〈造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)〉12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
小児の手の届かないところに保管すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
イブルチニブの血中濃度の上昇に伴い、出血事象の発現率が高くなる傾向が認められたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
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