計算
概要
監修医師

腎障害時の用量調整

CrCl1回投与量投与間隔
60~1~2g4~6時間ごと
30~601~2g6~8時間ごと
10~301~2g8~12時間ごと
0~101~2g12時間ごと
血液透析
1~2g 12時間ごと(透析日は透析後投与)
性別
kg
mg/dL
出典と注意点
サンフォード感染症治療ガイド2020
CrCl
--
ml/min
アンピシリン
ABPC |ampicillin (ビクシリン®など)

ポイント

  1. アミノペニシリンとして、 ペニシリンGからグラム陰性桿菌にスペクトラムを広げた.
  2. 中枢移行性があるため、 リステリアが否定できない髄膜炎の初期治療に用いられる
  3. 内服薬はアモキシシリンAMPC.

どんな細菌に効くの?

アンピシリン
  • 溶連菌感染症、 肺炎球菌、 Enterococcus faecalisに対して切れ味が良い.
  • 腸球菌は E. faecalisには活性あるが、 E. faeciumには活性なし.
  • MSSAには使用できない (ペニシリナーゼを持つことがほとんど)
  • 腸内細菌に対しては活性を持つものもあるが、 耐性も多いため広域には使用できない.
  • 緑膿菌、 嫌気性菌、 MRSAには効かない.

日常臨床で使用する疾患例

  • β溶連菌感染 (菌血症・咽頭炎・ 髄膜炎など) に対する第一選択薬
  • 肺炎球菌感染症に対する第一選択薬
  • E. faecalisによる感染性心内膜炎に対する第一選択薬(GMあるいはCTRXと併用)
  • リステリア髄膜炎に対する第一選択薬

臨床使用例

  • 1回 2g 4-6時間毎(1日4-6回)
  • 最大量 12g/日

注意点

  • Klebsiellaに対しては無効 (自然耐性あり).
  • 肺炎球菌感染では、IEや髄膜炎でMICを確認.
  • 副作用は、 皮疹腎機能障害血球減少など.
  • 腎排泄であり、 腎機能低下患者では要減量.

参考商品名

最終更新:2024年3月25日
監修医師:聖路加国際病院/MDアンダーソンがんセンター感染症科 松尾貴公

アンピシリン
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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監修・協力医一覧
アンピシリン
アンピシリン

アンピシリン

ABPC(ビクシリン®)
2021年11月23日更新

腎障害時の用量調整

CrCl1回投与量投与間隔
60~1~2g4~6時間ごと
30~601~2g6~8時間ごと
10~301~2g8~12時間ごと
0~101~2g12時間ごと
血液透析
1~2g 12時間ごと(透析日は透析後投与)
性別
kg
mg/dL
出典と注意点
サンフォード感染症治療ガイド2020
CrCl
--
ml/min

概要

ABPC |ampicillin (ビクシリン®など)

ポイント

  1. アミノペニシリンとして、 ペニシリンGからグラム陰性桿菌にスペクトラムを広げた.
  2. 中枢移行性があるため、 リステリアが否定できない髄膜炎の初期治療に用いられる
  3. 内服薬はアモキシシリンAMPC.

どんな細菌に効くの?

アンピシリン
  • 溶連菌感染症、 肺炎球菌、 Enterococcus faecalisに対して切れ味が良い.
  • 腸球菌は E. faecalisには活性あるが、 E. faeciumには活性なし.
  • MSSAには使用できない (ペニシリナーゼを持つことがほとんど)
  • 腸内細菌に対しては活性を持つものもあるが、 耐性も多いため広域には使用できない.
  • 緑膿菌、 嫌気性菌、 MRSAには効かない.

日常臨床で使用する疾患例

  • β溶連菌感染 (菌血症・咽頭炎・ 髄膜炎など) に対する第一選択薬
  • 肺炎球菌感染症に対する第一選択薬
  • E. faecalisによる感染性心内膜炎に対する第一選択薬(GMあるいはCTRXと併用)
  • リステリア髄膜炎に対する第一選択薬

臨床使用例

  • 1回 2g 4-6時間毎(1日4-6回)
  • 最大量 12g/日

注意点

  • Klebsiellaに対しては無効 (自然耐性あり).
  • 肺炎球菌感染では、IEや髄膜炎でMICを確認.
  • 副作用は、 皮疹腎機能障害血球減少など.
  • 腎排泄であり、 腎機能低下患者では要減量.

参考商品名

最終更新:2024年3月25日
監修医師:聖路加国際病院/MDアンダーソンがんセンター感染症科 松尾貴公

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抗菌薬ガイド

抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬の腎機能別投与量の計算や、主な適応疾患、スペクトラムを確認することができます。監修は、MDアンダーソンがんセンター 兼 聖路加国際病院感染症科の松尾貴公先生。

※薬剤選択時には、必ず添付文書および最新安全性情報も併せてご確認下さい。