薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > プロテアソーム阻害薬
一般名カルフィルゾミブ注射用
薬価87852
メーカー小野薬品
最終更新2021年12月改訂(第3版)

用法・用量

〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉

通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬する。この28日間を1サイクルとし、12サイクルまで投与を繰り返す。13サイクル以降は、1日1回、1、2、15及び16日目に本剤を点滴静注し、12日間休薬する。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/㎡(体表面積)、それ以降は27mg/㎡(体表面積)とし、10分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

〈デキサメタゾン併用〉

週2回投与の場合:

通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬する。この28日間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/㎡(体表面積)、それ以降は56mg/㎡(体表面積)とし、30分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

週1回投与の場合:

通常、成人には1日1回、本剤を1、8及び15日目に点滴静注し、13日間休薬する。

この28日間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1日目のみ20mg/㎡(体表面積)、それ以降は70mg/㎡(体表面積)とし、30分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈用法及び用量共通〉本剤を単独投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。

7.2. 〈用法及び用量共通〉本剤と併用する抗悪性腫瘍剤の投与に際しては、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、投与すること。

7.3. 〈用法及び用量共通〉体表面積が2.2㎡を超える患者では、体表面積2.2㎡として投与量を算出すること。

7.4. 〈用法及び用量共通〉クレアチニンクリアランスが15mL/分未満(Ccrが15mL/分未満)となった場合には、本剤を休薬し、Ccrが15mL/分以上まで回復した場合には、投与の再開を検討すること(透析を要する場合には、再開時の用量として20mg/㎡を超えないこととし、また透析後に投与すること)。

7.5. 〈用法及び用量共通〉本剤の投与については、次に従って、適切に休薬、減量又は投与中止の判断を行うこと。

血液毒性(*Grade4の血小板減少、*Grade4のリンパ球減少、*Grade4の貧血又は*Grade3以上の好中球減少)又は*Grd3以上の非血液毒性<脱毛症・Grd3の悪心・嘔吐・下痢・疲労除く>に該当する副作用が発現した場合には、回復するまで本剤を休薬し、休薬後に投与を再開する場合には、本剤による有益性と危険性を慎重に検討した上で次を目安として減量等を考慮する;なお、再び副作用が発現し、休薬後に投与を再開する場合には、次を目安として本剤を減量又は投与中止すること[1)レナリドミド及びデキサメタゾン併用で副作用発現時投与量27mg/㎡は再開時目安20mg/㎡、副作用発現時投与量20mg/㎡は再開時目安15mg/㎡、副作用発現時投与量15mg/㎡は投与中止、2)デキサメタゾン併用(週2回投与の場合)で副作用発現時投与量56mg/㎡は再開時目安45mg/㎡、副作用発現時投与量45mg/㎡は再開時目安36mg/㎡、副作用発現時投与量36mg/㎡は再開時の目安27mg/㎡、副作用発現時投与量27mg/㎡は投与中止、3)デキサメタゾン併用(週1回投与の場合)で副作用発現時投与量70mg/㎡は再開時目安56mg/㎡、副作用発現時投与量56mg/㎡は再開時目安45mg/㎡、副作用発現時投与量45mg/㎡は再開時目安36mg/㎡、副作用発現時投与量36mg/㎡は投与中止](Grd:Grade)。

*)NCI−CTCAE v4.0。

7.6. 〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉レナリドミド及びデキサメタゾン併用で本剤を18サイクルを超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。

効能・効果

再発又は難治性の多発性骨髄腫。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤による治療は、少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。

5.2. 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 心障害:心不全(3.4%)、心筋梗塞(0.2%)、QT間隔延長(0.1%)、心嚢液貯留(0.1%未満)、心膜炎(頻度不明)等の心障害があらわれることがある〔8.3、9.1.1参照〕。

11.1.2. 間質性肺疾患:間質性肺疾患(1.1%)(肺臓炎(0.5%)、間質性肺炎(0.6%)、急性呼吸窮迫症候群(0.1%未満)、急性呼吸不全(頻度不明)等)があらわれることがある。

11.1.3. 肺高血圧症(0.8%):呼吸困難、胸痛等の症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で、適切な処置を行うこと。

11.1.4. 肝不全、肝機能障害:肝不全(0.1%未満)、AST上昇、ALT上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害(8.0%)があらわれることがある〔8.1参照〕。

11.1.5. 急性腎障害(1.9%)。

11.1.6. 腫瘍崩壊症候群(1.0%):異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置(生理食塩水、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること〔8.4参照〕。

11.1.7. 骨髄抑制:血小板減少(26.4%)、貧血(20.8%)、好中球減少(16.3%)、リンパ球減少(6.9%)、白血球減少(5.2%)、発熱性好中球減少(1.3%)等の骨髄抑制があらわれることがある〔8.2参照〕。

11.1.8. Infusion reaction:発熱、悪寒、関節痛、筋痛、顔面潮紅、顔面浮腫、嘔吐、脱力、息切れ、低血圧、失神、胸部絞扼感、狭心症等を含むInfusion reaction(頻度不明)があらわれることがある〔8.5参照〕。

11.1.9. 血栓性微小血管症:血栓性血小板減少性紫斑病(0.2%)、溶血性尿毒症症候群(0.1%未満)等の血栓性微小血管症があらわれることがあるので、破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、腎機能障害等が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.10. 可逆性後白質脳症症候群(0.3%)、脳症(頻度不明):可逆性後白質脳症症候群、脳症が疑われる症状(痙攣、頭痛、意識障害、錯乱、視覚障害等)が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.11. 高血圧(14.4%)、高血圧クリーゼ(0.1%):血圧の推移等に十分注意し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。高血圧クリーゼがあらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.12. 静脈血栓塞栓症:深部静脈血栓症(2.4%)、肺塞栓症(1.6%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。

11.1.13. 出血:胃腸出血(0.3%)、頭蓋内出血(0.1%未満)等の出血があらわれることがある。

11.1.14. 感染症:肺炎(7.5%)、敗血症(1.3%)等の重篤な感染症があらわれることがある。

11.1.15. 消化管穿孔(0.1%未満)。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 血液及びリンパ系障害:(1%未満)白血球増加、好中球増加、リンパ球増加、骨髄球数増加、好酸球増加、単球増加、単球減少、溶血、リンパ節痛、播種性血管内凝固、FDP増加、血小板増加、血小板粘着性減少、大赤血球症。

2). 心臓障害:(1%以上5%未満)動悸、頻脈、(1%未満)心房細動、徐脈、大動脈弁石灰化、心室性不整脈、心室性期外収縮、上室性期外収縮、心房粗動。

3). 耳及び迷路障害:(1%以上5%未満)回転性めまい、(1%未満)耳鳴、難聴。

4). 内分泌障害:(1%以上5%未満)クッシング様症状、(1%未満)副腎機能不全、アジソン病、甲状腺障害、ステロイド離脱症候群、アミラーゼ増加。

5). 眼障害:(1%以上5%未満)霧視、白内障、視力障害、(1%未満)眼乾燥、失明、眼刺激、眼瞼浮腫、眼窩浮腫、緑内障、角膜炎、流涙増加、夜盲、視神経乳頭浮腫、網膜剥離、視力低下、硝子体浮遊物、眼圧上昇、眼瞼炎。

6). 胃腸障害:(5%以上)嘔吐、悪心、下痢、便秘、(1%以上5%未満)胃炎、腹痛、腹部膨満、消化不良、口内炎、(1%未満)腹部不快感、胃食道逆流性疾患、胃腸障害、歯痛、便習慣変化、変色便、おくび、唾液腺腫大、放屁、食道炎、血便排泄、嚥下障害、胃腸毒性、消化管運動障害、心窩部不快感、膵炎、大腸炎、口の錯感覚、痔核、口唇乾燥、口唇腫脹、口内乾燥、口腔障害、歯肉腫脹、変色歯、呼気臭。

7). 全身障害:(5%以上)疲労(17.9%)、無力症、末梢性浮腫、発熱、(1%以上5%未満)注射部位反応(注射部位炎症、注射部位疼痛、注射部位硬結、注射部位腫脹等)、倦怠感、悪寒、浮腫、胸痛、(1%未満)粘膜炎症、疼痛、胸部不快感、異常感、びくびく感、歩行障害、インフルエンザ様疾患、全身健康状態低下、早期満腹、全身性浮腫、圧痛、温度変化不耐症、硬結、不快感、薬物不耐性、腫脹、顔面浮腫、溢出、潰瘍、末梢腫脹、(頻度不明)多臓器不全。

8). 肝胆道系障害:(1%未満)急性胆嚢炎、胆汁うっ滞。

9). 免疫系障害:(1%以上5%未満)低γグロブリン血症、(1%未満)薬物過敏症、サイトカイン放出症候群、免疫不全症。

10). 代謝及び栄養障害:(5%以上)高血糖、(1%以上5%未満)食欲減退、糖尿病、低マグネシウム血症、低カルシウム血症、低カリウム血症、体液貯留、低リン酸血症、(1%未満)食欲亢進、高カリウム血症、高カルシウム血症、血中コレステロール増加、高脂血症、高リン酸塩血症、高尿酸血症、低アルブミン血症、高ナトリウム血症、低ナトリウム血症、低血糖症、アシドーシス、電解質失調、脱水、痛風、低蛋白血症、テタニー、血中リン増加、血中リン減少、血中クロール増加、血中重炭酸塩減少、血液量増加症。

11). 筋骨格系及び結合組織障害:(5%以上)筋痙縮、(1%以上5%未満)筋力低下、四肢痛、関節痛、筋肉痛、ミオパチー、(1%未満)骨痛、背部痛、筋骨格痛、筋骨格系胸痛、筋骨格不快感、筋萎縮症、骨粗鬆症、関節炎、鼡径部痛、関節滲出液、関節腫脹、頚部痛、変形性関節症、骨壊死、肩回旋筋腱板症候群、腱障害、筋骨格硬直、四肢不快感。

12). 精神・神経系障害:(5%以上)不眠症(16.2%)、末梢性ニューロパチー、頭痛、(1%以上5%未満)浮動性めまい、振戦、味覚異常、不安、錯感覚、感覚鈍麻、多発ニューロパチー、激越、易刺激性、気分変化、落ち着きのなさ、うつ病、(1%未満)記憶障害、傾眠、睡眠障害、錯乱状態、片頭痛、嗜眠、譫妄、平衡障害、脳血管発作、無嗅覚、反射消失、灼熱感、馬尾症候群、注意力障害、体位性めまい、異常感覚、筋緊張亢進、神経痛、不全対麻痺、精神運動亢進、失神、認知障害、下肢静止不能症候群、中毒性ニューロパチー、言語障害、感情障害、失見当識、転導性、多幸気分、リビドー亢進、躁病、神経過敏、人格変化、異常行動、精神障害。

13). 腎及び尿路障害:(1%未満)腎機能障害、頻尿、高窒素血症、慢性腎臓病、排尿困難、血尿、尿失禁、蛋白尿、BUN減少、血中クレアチニン減少。

14). 生殖系及び乳房障害:(1%未満)骨盤痛、勃起不全、血中テストステロン減少。

15). 呼吸器障害:(5%以上)呼吸困難、(1%以上5%未満)咳嗽、発声障害、しゃっくり、(1%未満)口腔咽頭痛、胸水、慢性閉塞性肺疾患、喀血、低酸素症、鼻閉、胸膜障害、頻呼吸、咽喉絞扼感、喘息、気道炎症、気道潰瘍、鼻漏、くしゃみ。

16). 皮膚及び皮下組織障害:(1%以上5%未満)発疹、紅斑、皮膚そう痒症、多汗症、(1%未満)斑状丘疹状皮疹、皮膚炎、日光角化症、急性熱性好中球性皮膚症、脱毛症、多毛症、間擦疹、寝汗、冷汗、ざ瘡、脂肪織炎、手掌・足底発赤知覚不全症候群、全身性皮疹、皮膚変色、皮膚剥脱、皮膚乾燥、顔面腫脹、蕁麻疹、紫斑、爪障害、紅色症、毛髪成長異常。

17). 血管障害:(1%以上5%未満)ほてり、低血圧、潮紅、静脈炎、(1%未満)リンパ浮腫、血管痛、静脈瘤、血管脆弱化、蒼白、充血、血腫。

18). その他:(1%以上5%未満)体重増加、体重減少、LDH増加、(1%未満)挫傷、骨折、急性骨髄性白血病、結腸腺癌、基底細胞癌、骨髄異形成症候群、良性副甲状腺腫瘍、扁平上皮癌、膵新生物、皮膚血管腫、CRP増加、血中CK増加。

警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識と経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される患者についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与を開始すること。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.4参照〕。

8.2. 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.7参照〕。

8.3. QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査を行い、患者の状態を十分に観察すること(また、必要に応じて、電解質(カリウム、マグネシウム、リン等)を補正すること)〔11.1.1参照〕。

8.4. 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.6参照〕。

8.5. Infusion reactionがあらわれることがあるので、本剤の投与前にデキサメタゾンの経口又は静脈内投与を考慮すること〔11.1.8参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 心障害を合併している患者又はその既往歴がある患者:症状が悪化又は再発するおそれがある〔11.1.1参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度の肝機能障害のある患者:肝機能障害を有する進行性悪性腫瘍患者を対象に薬物動態を検討する試験が実施され、重度肝機能障害を有する患者は4例組入れられたが、敗血症性ショック(1例)、多臓器不全(1例)、急性肝不全(1例)による死亡、及び急性腎障害による本剤の投与中止(1例)(4例とも本剤との因果関係は否定された)により薬物動態解析のための採血を実施することはできず、重度肝機能障害患者の組入れを中止した。

(生殖能を有する者)

9.4.1. 妊娠可能な女性:妊娠可能な女性においては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。

9.4.2. パートナーが妊娠する可能性のある男性:パートナーが妊娠する可能性のある男性においては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔15.2参照〕。

高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠ウサギの器官形成期に臨床用量を下回る用量のカルフィルゾミブ0.8mg/kg(9.6mg/㎡)を投与したところ、胚死亡率増加・胎仔死亡率増加及び生存胎仔体重減少が認められた〔2.2、9.4.1参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中への移行は不明である)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 使用直前にバイアルを冷蔵庫から取り出すこと。

14.1.2. 溶解時は泡立つため、注射用水をバイアルの内壁に当てながら緩徐に注入し、20mLの注射用水で2mg/mLの濃度にて溶解すること。

14.1.3. バイアルを緩やかに転倒混和し、泡立ちが生じた場合には、泡が消えるまで約2〜5分間バイアルを静置すること。

14.1.4. 体表面積から計算した必要量を5%ブドウ糖液にて希釈すること。

14.1.5. 他剤<注射用水・5%ブドウ糖液を除く>との混注はしないこと。

14.1.6. バイアル中の未使用残液は適切に廃棄すること。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

ヒトリンパ球を用いたin vitro染色体異常試験において、40ng/mL以上で染色体異常誘発性(構造的染色体異常)を示した〔9.4.2参照〕。

貯法

(保管上の注意)

2〜8℃で保存。

カイプロリス点滴静注用40mg
後発品はありません
カイプロリス点滴静注用40mg
カイプロリス点滴静注用40mg

カイプロリス点滴静注用40mg

抗悪性腫瘍薬 > プロテアソーム阻害薬
2021年12月改訂(第3版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > プロテアソーム阻害薬
一般名カルフィルゾミブ注射用
薬価87852
メーカー小野薬品
最終更新2021年12月改訂(第3版)

用法・用量

〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉

通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬する。この28日間を1サイクルとし、12サイクルまで投与を繰り返す。13サイクル以降は、1日1回、1、2、15及び16日目に本剤を点滴静注し、12日間休薬する。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/㎡(体表面積)、それ以降は27mg/㎡(体表面積)とし、10分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

〈デキサメタゾン併用〉

週2回投与の場合:

通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬する。この28日間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/㎡(体表面積)、それ以降は56mg/㎡(体表面積)とし、30分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

週1回投与の場合:

通常、成人には1日1回、本剤を1、8及び15日目に点滴静注し、13日間休薬する。

この28日間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1日目のみ20mg/㎡(体表面積)、それ以降は70mg/㎡(体表面積)とし、30分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈用法及び用量共通〉本剤を単独投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。

7.2. 〈用法及び用量共通〉本剤と併用する抗悪性腫瘍剤の投与に際しては、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、投与すること。

7.3. 〈用法及び用量共通〉体表面積が2.2㎡を超える患者では、体表面積2.2㎡として投与量を算出すること。

7.4. 〈用法及び用量共通〉クレアチニンクリアランスが15mL/分未満(Ccrが15mL/分未満)となった場合には、本剤を休薬し、Ccrが15mL/分以上まで回復した場合には、投与の再開を検討すること(透析を要する場合には、再開時の用量として20mg/㎡を超えないこととし、また透析後に投与すること)。

7.5. 〈用法及び用量共通〉本剤の投与については、次に従って、適切に休薬、減量又は投与中止の判断を行うこと。

血液毒性(*Grade4の血小板減少、*Grade4のリンパ球減少、*Grade4の貧血又は*Grade3以上の好中球減少)又は*Grd3以上の非血液毒性<脱毛症・Grd3の悪心・嘔吐・下痢・疲労除く>に該当する副作用が発現した場合には、回復するまで本剤を休薬し、休薬後に投与を再開する場合には、本剤による有益性と危険性を慎重に検討した上で次を目安として減量等を考慮する;なお、再び副作用が発現し、休薬後に投与を再開する場合には、次を目安として本剤を減量又は投与中止すること[1)レナリドミド及びデキサメタゾン併用で副作用発現時投与量27mg/㎡は再開時目安20mg/㎡、副作用発現時投与量20mg/㎡は再開時目安15mg/㎡、副作用発現時投与量15mg/㎡は投与中止、2)デキサメタゾン併用(週2回投与の場合)で副作用発現時投与量56mg/㎡は再開時目安45mg/㎡、副作用発現時投与量45mg/㎡は再開時目安36mg/㎡、副作用発現時投与量36mg/㎡は再開時の目安27mg/㎡、副作用発現時投与量27mg/㎡は投与中止、3)デキサメタゾン併用(週1回投与の場合)で副作用発現時投与量70mg/㎡は再開時目安56mg/㎡、副作用発現時投与量56mg/㎡は再開時目安45mg/㎡、副作用発現時投与量45mg/㎡は再開時目安36mg/㎡、副作用発現時投与量36mg/㎡は投与中止](Grd:Grade)。

*)NCI−CTCAE v4.0。

7.6. 〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉レナリドミド及びデキサメタゾン併用で本剤を18サイクルを超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。

効能・効果

再発又は難治性の多発性骨髄腫。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤による治療は、少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。

5.2. 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 心障害:心不全(3.4%)、心筋梗塞(0.2%)、QT間隔延長(0.1%)、心嚢液貯留(0.1%未満)、心膜炎(頻度不明)等の心障害があらわれることがある〔8.3、9.1.1参照〕。

11.1.2. 間質性肺疾患:間質性肺疾患(1.1%)(肺臓炎(0.5%)、間質性肺炎(0.6%)、急性呼吸窮迫症候群(0.1%未満)、急性呼吸不全(頻度不明)等)があらわれることがある。

11.1.3. 肺高血圧症(0.8%):呼吸困難、胸痛等の症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で、適切な処置を行うこと。

11.1.4. 肝不全、肝機能障害:肝不全(0.1%未満)、AST上昇、ALT上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害(8.0%)があらわれることがある〔8.1参照〕。

11.1.5. 急性腎障害(1.9%)。

11.1.6. 腫瘍崩壊症候群(1.0%):異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置(生理食塩水、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること〔8.4参照〕。

11.1.7. 骨髄抑制:血小板減少(26.4%)、貧血(20.8%)、好中球減少(16.3%)、リンパ球減少(6.9%)、白血球減少(5.2%)、発熱性好中球減少(1.3%)等の骨髄抑制があらわれることがある〔8.2参照〕。

11.1.8. Infusion reaction:発熱、悪寒、関節痛、筋痛、顔面潮紅、顔面浮腫、嘔吐、脱力、息切れ、低血圧、失神、胸部絞扼感、狭心症等を含むInfusion reaction(頻度不明)があらわれることがある〔8.5参照〕。

11.1.9. 血栓性微小血管症:血栓性血小板減少性紫斑病(0.2%)、溶血性尿毒症症候群(0.1%未満)等の血栓性微小血管症があらわれることがあるので、破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、腎機能障害等が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.10. 可逆性後白質脳症症候群(0.3%)、脳症(頻度不明):可逆性後白質脳症症候群、脳症が疑われる症状(痙攣、頭痛、意識障害、錯乱、視覚障害等)が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.11. 高血圧(14.4%)、高血圧クリーゼ(0.1%):血圧の推移等に十分注意し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。高血圧クリーゼがあらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.12. 静脈血栓塞栓症:深部静脈血栓症(2.4%)、肺塞栓症(1.6%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。

11.1.13. 出血:胃腸出血(0.3%)、頭蓋内出血(0.1%未満)等の出血があらわれることがある。

11.1.14. 感染症:肺炎(7.5%)、敗血症(1.3%)等の重篤な感染症があらわれることがある。

11.1.15. 消化管穿孔(0.1%未満)。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 血液及びリンパ系障害:(1%未満)白血球増加、好中球増加、リンパ球増加、骨髄球数増加、好酸球増加、単球増加、単球減少、溶血、リンパ節痛、播種性血管内凝固、FDP増加、血小板増加、血小板粘着性減少、大赤血球症。

2). 心臓障害:(1%以上5%未満)動悸、頻脈、(1%未満)心房細動、徐脈、大動脈弁石灰化、心室性不整脈、心室性期外収縮、上室性期外収縮、心房粗動。

3). 耳及び迷路障害:(1%以上5%未満)回転性めまい、(1%未満)耳鳴、難聴。

4). 内分泌障害:(1%以上5%未満)クッシング様症状、(1%未満)副腎機能不全、アジソン病、甲状腺障害、ステロイド離脱症候群、アミラーゼ増加。

5). 眼障害:(1%以上5%未満)霧視、白内障、視力障害、(1%未満)眼乾燥、失明、眼刺激、眼瞼浮腫、眼窩浮腫、緑内障、角膜炎、流涙増加、夜盲、視神経乳頭浮腫、網膜剥離、視力低下、硝子体浮遊物、眼圧上昇、眼瞼炎。

6). 胃腸障害:(5%以上)嘔吐、悪心、下痢、便秘、(1%以上5%未満)胃炎、腹痛、腹部膨満、消化不良、口内炎、(1%未満)腹部不快感、胃食道逆流性疾患、胃腸障害、歯痛、便習慣変化、変色便、おくび、唾液腺腫大、放屁、食道炎、血便排泄、嚥下障害、胃腸毒性、消化管運動障害、心窩部不快感、膵炎、大腸炎、口の錯感覚、痔核、口唇乾燥、口唇腫脹、口内乾燥、口腔障害、歯肉腫脹、変色歯、呼気臭。

7). 全身障害:(5%以上)疲労(17.9%)、無力症、末梢性浮腫、発熱、(1%以上5%未満)注射部位反応(注射部位炎症、注射部位疼痛、注射部位硬結、注射部位腫脹等)、倦怠感、悪寒、浮腫、胸痛、(1%未満)粘膜炎症、疼痛、胸部不快感、異常感、びくびく感、歩行障害、インフルエンザ様疾患、全身健康状態低下、早期満腹、全身性浮腫、圧痛、温度変化不耐症、硬結、不快感、薬物不耐性、腫脹、顔面浮腫、溢出、潰瘍、末梢腫脹、(頻度不明)多臓器不全。

8). 肝胆道系障害:(1%未満)急性胆嚢炎、胆汁うっ滞。

9). 免疫系障害:(1%以上5%未満)低γグロブリン血症、(1%未満)薬物過敏症、サイトカイン放出症候群、免疫不全症。

10). 代謝及び栄養障害:(5%以上)高血糖、(1%以上5%未満)食欲減退、糖尿病、低マグネシウム血症、低カルシウム血症、低カリウム血症、体液貯留、低リン酸血症、(1%未満)食欲亢進、高カリウム血症、高カルシウム血症、血中コレステロール増加、高脂血症、高リン酸塩血症、高尿酸血症、低アルブミン血症、高ナトリウム血症、低ナトリウム血症、低血糖症、アシドーシス、電解質失調、脱水、痛風、低蛋白血症、テタニー、血中リン増加、血中リン減少、血中クロール増加、血中重炭酸塩減少、血液量増加症。

11). 筋骨格系及び結合組織障害:(5%以上)筋痙縮、(1%以上5%未満)筋力低下、四肢痛、関節痛、筋肉痛、ミオパチー、(1%未満)骨痛、背部痛、筋骨格痛、筋骨格系胸痛、筋骨格不快感、筋萎縮症、骨粗鬆症、関節炎、鼡径部痛、関節滲出液、関節腫脹、頚部痛、変形性関節症、骨壊死、肩回旋筋腱板症候群、腱障害、筋骨格硬直、四肢不快感。

12). 精神・神経系障害:(5%以上)不眠症(16.2%)、末梢性ニューロパチー、頭痛、(1%以上5%未満)浮動性めまい、振戦、味覚異常、不安、錯感覚、感覚鈍麻、多発ニューロパチー、激越、易刺激性、気分変化、落ち着きのなさ、うつ病、(1%未満)記憶障害、傾眠、睡眠障害、錯乱状態、片頭痛、嗜眠、譫妄、平衡障害、脳血管発作、無嗅覚、反射消失、灼熱感、馬尾症候群、注意力障害、体位性めまい、異常感覚、筋緊張亢進、神経痛、不全対麻痺、精神運動亢進、失神、認知障害、下肢静止不能症候群、中毒性ニューロパチー、言語障害、感情障害、失見当識、転導性、多幸気分、リビドー亢進、躁病、神経過敏、人格変化、異常行動、精神障害。

13). 腎及び尿路障害:(1%未満)腎機能障害、頻尿、高窒素血症、慢性腎臓病、排尿困難、血尿、尿失禁、蛋白尿、BUN減少、血中クレアチニン減少。

14). 生殖系及び乳房障害:(1%未満)骨盤痛、勃起不全、血中テストステロン減少。

15). 呼吸器障害:(5%以上)呼吸困難、(1%以上5%未満)咳嗽、発声障害、しゃっくり、(1%未満)口腔咽頭痛、胸水、慢性閉塞性肺疾患、喀血、低酸素症、鼻閉、胸膜障害、頻呼吸、咽喉絞扼感、喘息、気道炎症、気道潰瘍、鼻漏、くしゃみ。

16). 皮膚及び皮下組織障害:(1%以上5%未満)発疹、紅斑、皮膚そう痒症、多汗症、(1%未満)斑状丘疹状皮疹、皮膚炎、日光角化症、急性熱性好中球性皮膚症、脱毛症、多毛症、間擦疹、寝汗、冷汗、ざ瘡、脂肪織炎、手掌・足底発赤知覚不全症候群、全身性皮疹、皮膚変色、皮膚剥脱、皮膚乾燥、顔面腫脹、蕁麻疹、紫斑、爪障害、紅色症、毛髪成長異常。

17). 血管障害:(1%以上5%未満)ほてり、低血圧、潮紅、静脈炎、(1%未満)リンパ浮腫、血管痛、静脈瘤、血管脆弱化、蒼白、充血、血腫。

18). その他:(1%以上5%未満)体重増加、体重減少、LDH増加、(1%未満)挫傷、骨折、急性骨髄性白血病、結腸腺癌、基底細胞癌、骨髄異形成症候群、良性副甲状腺腫瘍、扁平上皮癌、膵新生物、皮膚血管腫、CRP増加、血中CK増加。

警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識と経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される患者についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与を開始すること。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.4参照〕。

8.2. 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.7参照〕。

8.3. QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査を行い、患者の状態を十分に観察すること(また、必要に応じて、電解質(カリウム、マグネシウム、リン等)を補正すること)〔11.1.1参照〕。

8.4. 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.6参照〕。

8.5. Infusion reactionがあらわれることがあるので、本剤の投与前にデキサメタゾンの経口又は静脈内投与を考慮すること〔11.1.8参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 心障害を合併している患者又はその既往歴がある患者:症状が悪化又は再発するおそれがある〔11.1.1参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度の肝機能障害のある患者:肝機能障害を有する進行性悪性腫瘍患者を対象に薬物動態を検討する試験が実施され、重度肝機能障害を有する患者は4例組入れられたが、敗血症性ショック(1例)、多臓器不全(1例)、急性肝不全(1例)による死亡、及び急性腎障害による本剤の投与中止(1例)(4例とも本剤との因果関係は否定された)により薬物動態解析のための採血を実施することはできず、重度肝機能障害患者の組入れを中止した。

(生殖能を有する者)

9.4.1. 妊娠可能な女性:妊娠可能な女性においては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。

9.4.2. パートナーが妊娠する可能性のある男性:パートナーが妊娠する可能性のある男性においては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔15.2参照〕。

高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠ウサギの器官形成期に臨床用量を下回る用量のカルフィルゾミブ0.8mg/kg(9.6mg/㎡)を投与したところ、胚死亡率増加・胎仔死亡率増加及び生存胎仔体重減少が認められた〔2.2、9.4.1参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中への移行は不明である)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 使用直前にバイアルを冷蔵庫から取り出すこと。

14.1.2. 溶解時は泡立つため、注射用水をバイアルの内壁に当てながら緩徐に注入し、20mLの注射用水で2mg/mLの濃度にて溶解すること。

14.1.3. バイアルを緩やかに転倒混和し、泡立ちが生じた場合には、泡が消えるまで約2〜5分間バイアルを静置すること。

14.1.4. 体表面積から計算した必要量を5%ブドウ糖液にて希釈すること。

14.1.5. 他剤<注射用水・5%ブドウ糖液を除く>との混注はしないこと。

14.1.6. バイアル中の未使用残液は適切に廃棄すること。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

ヒトリンパ球を用いたin vitro染色体異常試験において、40ng/mL以上で染色体異常誘発性(構造的染色体異常)を示した〔9.4.2参照〕。

貯法

(保管上の注意)

2〜8℃で保存。

後発品はありません
薬剤情報

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※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。