概要
計算
監修医師

SteinbrockerのStage分類とは?

Steinbrockerらによって1949年に開発された、 関節リウマチ (Rheumatoid Arthritis、 RA) の進行度を評価するためのクラス分類システム¹⁾。 RA患者の放射線学的所見に基づいて重症度を表現し、 治療と予後評価の目安として使用される。

Stage

*は必須項目で、 いずれかを満たす場合
より重症なstageを選択する

Stage I:初期

  • *X線上、 骨破壊像なし
  • X線上、 骨粗鬆症があってもよい

Stage II:中等期

  • * X線上、 骨粗鬆症があり、 場合によりわずかな軟骨下骨の破壊を伴う
  • * 関節の変形はないが、 場合により関節可動域の制限がある
  • 関節周辺の筋萎縮
  • 結節や腱鞘炎などの関節外軟部組織病変を認めることがある

Stage III:重症期

  • * X線上、 骨粗鬆症に加え、 軟骨や骨の破壊がある
  • *亜脱臼、 尺骨偏位、 過伸展などの関節変形があり、 線維性または骨性の強直はない
  • 広範な筋萎縮
  • 結節や腱鞘炎などの関節外軟部組織病変を認めることがある

Stage IV:末期

  • * 線維性または骨性の強直
  • Stage IIIの基準を満たす

使用上の注意点

  • リウマチ関節炎の診断を確定させるものではなく、 あくまで病気の進行度を評価するためのツールである
  • RAの治療効果を評価するためには、少なくとも1年間の追跡期間が必要であり、完全寛解が最も重要な指標である¹⁾
  • 若年性RAや心臓弁膜症を伴うRAなど、 特定の疾患に対しては適用が限定される場合がある¹⁾

関連コンテンツ

🔢 関節リウマチ分類基準 (2010)

ACR/EULAR RA分類基準 (2010)

🔢 CDAI (関節リウマチ)

関節リウマチの疾患活動性評価

🔢 SDAI (関節リウマチ)

関節リウマチの疾患活動性評価

🔢 DAS28-CRP

関節リウマチの活動性評価法

🔢 DAS28-ESR

関節リウマチの活動性評価法

🔢 Larsenの病期分類

関節リウマチにおける関節破壊の評価

🔢 Steinbrockerの病期分類

関節リウマチにおける関節破壊の評価

📘 関節リウマチ診療ガイドライン2020

日本リウマチ学会,厚生労働行政推進調査事業費 (免疫・アレルギー疾患政策研究事業) 我が国の関節リウマチ診療の標準化に関する臨床疫学研究班

参考文献

  1. Therapeutic criteria in rheumatoid arthritis. J Am Med Assoc. 1949 Jun 25;140(8):659-62. PMID: 18150288
最終更新:2023年4月27日 
監修医師:HOKUTO編集部医師

Steinbrockerの病期分類
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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監修・協力医一覧
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関節リウマチにおける関節破壊の評価
2023年09月08日更新
概要
計算

SteinbrockerのStage分類とは?

Steinbrockerらによって1949年に開発された、 関節リウマチ (Rheumatoid Arthritis、 RA) の進行度を評価するためのクラス分類システム¹⁾。 RA患者の放射線学的所見に基づいて重症度を表現し、 治療と予後評価の目安として使用される。

Stage

*は必須項目で、 いずれかを満たす場合
より重症なstageを選択する

Stage I:初期

  • *X線上、 骨破壊像なし
  • X線上、 骨粗鬆症があってもよい

Stage II:中等期

  • * X線上、 骨粗鬆症があり、 場合によりわずかな軟骨下骨の破壊を伴う
  • * 関節の変形はないが、 場合により関節可動域の制限がある
  • 関節周辺の筋萎縮
  • 結節や腱鞘炎などの関節外軟部組織病変を認めることがある

Stage III:重症期

  • * X線上、 骨粗鬆症に加え、 軟骨や骨の破壊がある
  • *亜脱臼、 尺骨偏位、 過伸展などの関節変形があり、 線維性または骨性の強直はない
  • 広範な筋萎縮
  • 結節や腱鞘炎などの関節外軟部組織病変を認めることがある

Stage IV:末期

  • * 線維性または骨性の強直
  • Stage IIIの基準を満たす

使用上の注意点

  • リウマチ関節炎の診断を確定させるものではなく、 あくまで病気の進行度を評価するためのツールである
  • RAの治療効果を評価するためには、少なくとも1年間の追跡期間が必要であり、完全寛解が最も重要な指標である¹⁾
  • 若年性RAや心臓弁膜症を伴うRAなど、 特定の疾患に対しては適用が限定される場合がある¹⁾

関連コンテンツ

🔢 関節リウマチ分類基準 (2010)

ACR/EULAR RA分類基準 (2010)

🔢 CDAI (関節リウマチ)

関節リウマチの疾患活動性評価

🔢 SDAI (関節リウマチ)

関節リウマチの疾患活動性評価

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🔢 DAS28-ESR

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📘 関節リウマチ診療ガイドライン2020

日本リウマチ学会,厚生労働行政推進調査事業費 (免疫・アレルギー疾患政策研究事業) 我が国の関節リウマチ診療の標準化に関する臨床疫学研究班

参考文献

  1. Therapeutic criteria in rheumatoid arthritis. J Am Med Assoc. 1949 Jun 25;140(8):659-62. PMID: 18150288
最終更新:2023年4月27日 
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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