ADOPT-LCスコアとは？

ADOPT-LCスコアは､日本のDPCデータを基に外科手術を受ける肝硬変患者の入院死亡率を予測するモデルとして2016年に報告された¹⁾｡ 

計算方法

ADOPT-LCスコアは､ 以下の合計点から算出され､ 患者の入院死亡リスクを評価する¹⁾｡

- 年齢: 66歳以上 +1

- Child-Pugh分類:  B +1､ C +3

- チャールソン併存疾患指数: 3~5 +1､ ≧6 +2

- 手術麻酔時間: 181-420分 +1､ ≧420分 +2

Hepatol Res. 2017 Mar;47(3):E35-E43. より引用

エビデンス

ADOPT-LCスコアは､ 日本のDPCデータベースを基にした2197例の患者データを用いて検証された｡ 検証モデルでのAUCは0.881と高い予測精度を示した¹⁾｡ これは､ Child-Pughスコアのみを使用した場合のAUC 0.804よりも優れていた¹⁾｡

使用上の注意点

オリジナル文献において､ 緊急手術データは､ 適用範囲外であるため､ 緊急手術を控える際の判断材料には使わないことが明記サれている¹⁾｡

参考文献

1) The ADOPT-LC score: a novel predictive index of in-hospital mortality of cirrhotic patients following surgical procedures, based on a national survey. Hepatol Res. 2017 Mar;47(3):E35-E43. PMID: 27062144

最終更新 : 2024年4月14日

監修医師 : 聖路加国際病院救急部 清水真人