薬剤情報
後発品
薬効分類抗インフルエンザウイルス薬 > ノイラミニダーゼ阻害薬
一般名ザナミビル水和物吸入剤
薬価120.6
メーカーGSK
最終更新2021年08月改訂(第1版)

用法・用量

〈治療に用いる場合〉

通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日2回、5日間、専用の吸入器を用いて吸入する。

〈予防に用いる場合〉

通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日1回、10日間、専用の吸入器を用いて吸入する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈治療〉発症後、可能な限り速やかに投与を開始することが望ましい(症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。

7.2. 〈予防〉次の点に注意して使用すること。

・ 〈予防〉インフルエンザウイルス感染症患者に接触後1.5日以内に投与を開始すること(接触後36時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。

・ 〈予防〉インフルエンザウイルス感染症に対する予防効果は、本剤を連続して使用している期間のみ持続する。

効能・効果

A型インフルエンザウイルス感染症又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療及びその予防。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈効能共通〉本剤はC型インフルエンザウイルス感染症には効果がない。

5.2. 〈効能共通〉本剤は細菌感染症には効果がない〔8.2参照〕。

5.3. 〈治療〉抗ウイルス薬の投与が全てのA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療には必須ではないことを踏まえ、本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。

5.4. 〈治療〉インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始すること。

5.5. 〈予防〉原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である1)高齢者(65歳以上)、2)慢性心疾患患者、3)代謝性疾患患者(糖尿病等)、4)腎機能障害患者を対象とする。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、咽頭浮腫・喉頭浮腫等)が起こることがある〔8.3参照〕。

11.1.2. 気管支攣縮、呼吸困難(いずれも頻度不明)。

11.1.3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)。

11.1.4. 異常行動(0.06%):因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある〔8.1参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 過敏症:(0.1%〜1%)発疹、(0.1%未満)顔面浮腫、蕁麻疹。

2). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛、手指のしびれ感、不眠症、(頻度不明)血管迷走神経反応。

3). 消化器:(0.1%〜1%)下痢、悪心・嘔吐、(0.1%未満)咽喉乾燥、口渇、口内炎、舌あれ、食欲不振、胃部不快感。

4). 呼吸器:(0.1%未満)嗄声、咽喉刺激感、鼻道刺激感、喘鳴、鼻出血、鼻漏、痰。

5). 感覚器:(0.1%未満)嗅覚障害、耳鳴。

6). 循環器:(0.1%未満)動悸。

7). 全身症状:(0.1%未満)発汗、発熱、頚部痛、背部痛、低体温。

警告

1.1. 本剤を治療に用いる場合は、本剤の必要性を慎重に検討すること。

1.2. インフルエンザウイルス感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤の予防使用はワクチンによる予防に置き換わるものではない。

禁忌

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている〔11.1.4参照〕。

8.2. 細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがあるので、細菌感染症の場合には、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと〔5.2参照〕。

8.3. 本剤投与後に失神やショック症状があらわれたとの報告がある。この失神やショック症状はインフルエンザウイルス感染症に伴う発熱、脱水等の全身状態の悪化に加え、本剤を強く吸入したこと、または長く息を止めたことが誘因となった可能性があるので、患者には使用説明書に記載されている吸入法を十分に理解させ、くつろいだ状態(例えば座位等)で吸入するよう指導し、また、このような症状があらわれた場合には、患者に仰臥位をとらせ安静に保つとともに、補液を行うなど適切な処置を行うこと〔11.1.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者:本剤は、夾雑物として乳蛋白を含む乳糖水和物を使用しており、アナフィラキシーがあらわれたとの報告がある。

9.1.2. 免疫低下状態の患者:患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

9.1.3. 気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患等の慢性呼吸器疾患のある患者:気管支攣縮や呼吸機能低下があらわれた場合、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと(インフルエンザウイルス感染症により気道過敏性が亢進することがあり、本剤投与後に気管支攣縮や呼吸機能の低下がみられたという報告がある(呼吸器疾患の既往歴がない患者においても同様な報告がある))。

軽度喘息又は中等度喘息患者(ただし、急性のインフルエンザ症状を有さない症例)を対象とした海外の臨床薬理試験において、13例中1例に気管支攣縮が認められた。

また、慢性呼吸器疾患のある患者に本剤を投与する場合には本剤投与後に気管支攣縮が起こる可能性があることを患者に説明することとし、必要時に使用できるよう短時間作用発現型気管支拡張剤を患者に所持させること。

なお、慢性呼吸器疾患の治療に用いる吸入薬(短時間作用発現型気管支拡張剤等)を併用する場合には、本剤を投与する前に使用するよう指導すること。

(腎機能障害患者)

透析を必要とするような腎機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.1参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット、ウサギ)で胎盤通過性が報告されている)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。

小児等

9.7.1. 小児に対しては、本剤を適切に吸入投与できると判断された場合にのみ投与すること〔14.1.1参照〕。

9.7.2. 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

14.1.1. 吸入前

(1). 本剤は添付の専用吸入器(ディスクヘラー)を用いて、口腔内への吸入投与にのみ使用すること。ネブライザーもしくは機械式人工呼吸器には使用しないこと。本剤(吸入用散剤)を溶解し、ネブライザーもしくは機械式人工呼吸器を介してインフルエンザ入院患者に投与し、添加物である乳糖による医療機器の閉塞のために患者が死亡したとの報告がある。

(2). 患者又は保護者には添付の専用吸入器及び使用説明書を渡し、使用方法を指導すること〔9.7.1参照〕。

(3). ザナミビル水和物は吸湿性が高いので、ブリスターは吸入の直前に穴をあけること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

保険給付上の注意、その他上記以外の使用上の注意

(保険給付上の注意)

本剤は「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の発症後の治療」の目的で使用した場合にのみ保険給付される。

後発品はありません

リレンザ

抗インフルエンザウイルス薬 > ノイラミニダーゼ阻害薬
2021年08月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗インフルエンザウイルス薬 > ノイラミニダーゼ阻害薬
一般名ザナミビル水和物吸入剤
薬価120.6
メーカーGSK
最終更新2021年08月改訂(第1版)

用法・用量

〈治療に用いる場合〉

通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日2回、5日間、専用の吸入器を用いて吸入する。

〈予防に用いる場合〉

通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日1回、10日間、専用の吸入器を用いて吸入する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈治療〉発症後、可能な限り速やかに投与を開始することが望ましい(症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。

7.2. 〈予防〉次の点に注意して使用すること。

・ 〈予防〉インフルエンザウイルス感染症患者に接触後1.5日以内に投与を開始すること(接触後36時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。

・ 〈予防〉インフルエンザウイルス感染症に対する予防効果は、本剤を連続して使用している期間のみ持続する。

効能・効果

A型インフルエンザウイルス感染症又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療及びその予防。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈効能共通〉本剤はC型インフルエンザウイルス感染症には効果がない。

5.2. 〈効能共通〉本剤は細菌感染症には効果がない〔8.2参照〕。

5.3. 〈治療〉抗ウイルス薬の投与が全てのA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療には必須ではないことを踏まえ、本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。

5.4. 〈治療〉インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始すること。

5.5. 〈予防〉原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である1)高齢者(65歳以上)、2)慢性心疾患患者、3)代謝性疾患患者(糖尿病等)、4)腎機能障害患者を対象とする。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、咽頭浮腫・喉頭浮腫等)が起こることがある〔8.3参照〕。

11.1.2. 気管支攣縮、呼吸困難(いずれも頻度不明)。

11.1.3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)。

11.1.4. 異常行動(0.06%):因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある〔8.1参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 過敏症:(0.1%〜1%)発疹、(0.1%未満)顔面浮腫、蕁麻疹。

2). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛、手指のしびれ感、不眠症、(頻度不明)血管迷走神経反応。

3). 消化器:(0.1%〜1%)下痢、悪心・嘔吐、(0.1%未満)咽喉乾燥、口渇、口内炎、舌あれ、食欲不振、胃部不快感。

4). 呼吸器:(0.1%未満)嗄声、咽喉刺激感、鼻道刺激感、喘鳴、鼻出血、鼻漏、痰。

5). 感覚器:(0.1%未満)嗅覚障害、耳鳴。

6). 循環器:(0.1%未満)動悸。

7). 全身症状:(0.1%未満)発汗、発熱、頚部痛、背部痛、低体温。

警告

1.1. 本剤を治療に用いる場合は、本剤の必要性を慎重に検討すること。

1.2. インフルエンザウイルス感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤の予防使用はワクチンによる予防に置き換わるものではない。

禁忌

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている〔11.1.4参照〕。

8.2. 細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがあるので、細菌感染症の場合には、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと〔5.2参照〕。

8.3. 本剤投与後に失神やショック症状があらわれたとの報告がある。この失神やショック症状はインフルエンザウイルス感染症に伴う発熱、脱水等の全身状態の悪化に加え、本剤を強く吸入したこと、または長く息を止めたことが誘因となった可能性があるので、患者には使用説明書に記載されている吸入法を十分に理解させ、くつろいだ状態(例えば座位等)で吸入するよう指導し、また、このような症状があらわれた場合には、患者に仰臥位をとらせ安静に保つとともに、補液を行うなど適切な処置を行うこと〔11.1.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者:本剤は、夾雑物として乳蛋白を含む乳糖水和物を使用しており、アナフィラキシーがあらわれたとの報告がある。

9.1.2. 免疫低下状態の患者:患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

9.1.3. 気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患等の慢性呼吸器疾患のある患者:気管支攣縮や呼吸機能低下があらわれた場合、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと(インフルエンザウイルス感染症により気道過敏性が亢進することがあり、本剤投与後に気管支攣縮や呼吸機能の低下がみられたという報告がある(呼吸器疾患の既往歴がない患者においても同様な報告がある))。

軽度喘息又は中等度喘息患者(ただし、急性のインフルエンザ症状を有さない症例)を対象とした海外の臨床薬理試験において、13例中1例に気管支攣縮が認められた。

また、慢性呼吸器疾患のある患者に本剤を投与する場合には本剤投与後に気管支攣縮が起こる可能性があることを患者に説明することとし、必要時に使用できるよう短時間作用発現型気管支拡張剤を患者に所持させること。

なお、慢性呼吸器疾患の治療に用いる吸入薬(短時間作用発現型気管支拡張剤等)を併用する場合には、本剤を投与する前に使用するよう指導すること。

(腎機能障害患者)

透析を必要とするような腎機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.1参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット、ウサギ)で胎盤通過性が報告されている)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。

小児等

9.7.1. 小児に対しては、本剤を適切に吸入投与できると判断された場合にのみ投与すること〔14.1.1参照〕。

9.7.2. 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

14.1.1. 吸入前

(1). 本剤は添付の専用吸入器(ディスクヘラー)を用いて、口腔内への吸入投与にのみ使用すること。ネブライザーもしくは機械式人工呼吸器には使用しないこと。本剤(吸入用散剤)を溶解し、ネブライザーもしくは機械式人工呼吸器を介してインフルエンザ入院患者に投与し、添加物である乳糖による医療機器の閉塞のために患者が死亡したとの報告がある。

(2). 患者又は保護者には添付の専用吸入器及び使用説明書を渡し、使用方法を指導すること〔9.7.1参照〕。

(3). ザナミビル水和物は吸湿性が高いので、ブリスターは吸入の直前に穴をあけること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

保険給付上の注意、その他上記以外の使用上の注意

(保険給付上の注意)

本剤は「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の発症後の治療」の目的で使用した場合にのみ保険給付される。

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