【医療事故・ヒヤリハット事例】こんなミスに注意!〜容器取り違え編~
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HOKUTO通信

1年前

【医療事故・ヒヤリハット事例】こんなミスに注意!〜容器取り違え編~

【医療事故・ヒヤリハット事例】こんなミスに注意!〜容器取り違え編~
手術時に薬剤を入れた容器を取り違え、誤って高濃度のアドレナリンを局所注射してしまった--。 こんな事例が2019年から今年8月末までに計3件起きていることが明らかになった。 日本医療機能評価機構が公表した。
※本記事の内容は公益財団法人日本医療機能評価機構より転載許諾済みのものとなります。

「次はガーゼ」 と思い込み…

ある事例では、 看護師が清潔野で、 「1%Eキシロ+生食」 のラベルを貼った薬杯に、 局所麻酔剤のキシロカイン調製液 (アドレナリン20万倍希釈) を、「外用ボスミン」 のラベルを貼った薬杯に 「ボスミン外用液0.1% (同1000倍希釈)」 をそれぞれ準備した。

医師はキシロカイン調製剤で局所麻酔をした。 看護師は次に必要なのは外用ボスミンに浸したガーゼだと判断し、 「外用ボスミン」の薬杯を手前に置いた。 医師からは再度、 局所麻酔をすると言われたが、 看護師は薬杯のラベルを確認せず、 手前に置いた薬杯から薬液を注射器に吸って医師に手渡してしまった。

【医療事故・ヒヤリハット事例】こんなミスに注意!〜容器取り違え編~

医師が計4mLを注射後、患者の血圧と心拍数が上昇。 モニターでPVC (心室期外収縮) が頻発し、 看護師は薬剤を取り違えて注射したことに気付いたという。

再発防止に大切なこと

機構によると、 「薬剤の取り違え」 は全国の医療機関で起きており、 場合によっては致命的な事態になることもある。

再発防止のために、 機構は局所麻酔剤とアドレナリン製剤の容器の形を変えるほか、ラベルを見やすいところに表示したり、 容器の形状や色を変えたりすることなどを推奨している。

これらを参考に各病院が事情に即したルールを決めることが大切となる。 詳細は日本医療機能評価機構のホームページへ。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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