宇宙航空研究開発機構 (JAXA) は2月28日､ 新たな宇宙飛行士の候補者として､ 日本赤十字社医療センター外科医の米田 (よねだ) あゆさん (28) と､ 世界銀行上級防災専門官の諏訪理さん (46) の２人を選んだと発表した｡ 14年ぶりの選抜試験で､ 過去最高となる2000倍超の倍率をくぐり抜けた｡

米田さんは東京都生まれ､ 京都市育ち。2019年に東京大医学部医学科を卒業後､ 東京大学医学部付属病院を経て､ 2021年から日本赤十字社医療センターに入職｡ 2022年10月からは虎の門病院に派遣され、外科医として手術や病棟業務、救急対応に当たっている。

米田さんは､ 日本人女性としては向井千秋さん (70) ､ 山崎直子さん (52) に続く３人目の宇宙飛行士候補｡ 今後2年間の基礎訓練などを経て正式に飛行士として認定されれば､ 現役最年少で唯一の女性となる。訓練のため､ 現在の職場は退職する見込み｡

国際宇宙ステーションに長期滞在するほか、米国主導の月探査アルテミス計画に参加し､ 日本人で初めて月面に降り立つことも期待されている｡ 米田さんは東京都内で開かれた記者会見で｢責任と使命を感じて身が引き締まる思い。道のりは簡単ではないが､ 可能であれば月に行きたい｣と意気込みを語った｡

記者会見での主な一問一答は ｢ 日赤28歳女性医師の米田さん､ 宇宙を目指したきっかけは？｣ を参照｡