治療スケジュール
概要
監修医師

CPA:シクロホスファミド(エンドキサン®)

投与量コース投与日
60mg/kg 点滴静注1Day -6,-5

Mesna:メスナ(ウロミテキサン®)

投与量コース投与日
24mg/kg 点滴静注1CPA投与時, 投与後4時間, 8時間

前投薬

制吐薬として5-HT3受容体拮抗薬、 デキサメタゾンの使用を考慮.

その他

Day 0に移植を実施する.
Day -3、 -2、 -1に全身放射線照射 (TBI) を1日2回実施する.
CYをTBIに先行させることでGrade Ⅱ〜Ⅳの急性移植片対宿主病の発症が低下するという報告もある.
レジメン
CY/TBI
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

特徴と注意点

  • 同種造血幹細胞移植の骨髄破壊的前処置として標準的なレジメンのひとつ.
  • CYによる出血性膀胱炎のリスク回避のため、 十分な補液・水分接種と、 ウロミテキサンの併用、 尿アルカリ化などを行い、 投与後24時間は150mL/h以上の尿量を保つようにする.
  • イトラコナゾールはCYの代謝に影響を与えるため、 移植前処置中の併用は避ける.
  • 移植に伴い、 感染予防対策を実施する.
  • 必要に応じて、 MesnaはCYと同量まで増量することが可能.

関連する臨床試験の結果

Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.¹⁾

概要

  • CY120mg/kgに続く12.0Gyと15.75GyのTBIを比較したランダム化比較試験

結果

  • TBI照射量の増加により再発リスクは減少したが、 再発以外の原因による死亡のため生存率は改善しなかった.
Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.より引用
Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.より引用

参考文献

  1. Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.

最終更新:2022年3月19日
執筆担当:北海道がんセンタ-薬剤部 深井雄太
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

レジメン
CY/TBI
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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監修・協力医一覧
レジメン
CY/TBI
レジメン
CY/TBI

CY/TBI

シクロホスファミド+全身放射線照射
2023年05月06日更新

CPA:シクロホスファミド(エンドキサン®)

投与量コース投与日
60mg/kg 点滴静注1Day -6,-5

Mesna:メスナ(ウロミテキサン®)

投与量コース投与日
24mg/kg 点滴静注1CPA投与時, 投与後4時間, 8時間

前投薬

制吐薬として5-HT3受容体拮抗薬、 デキサメタゾンの使用を考慮.

その他

Day 0に移植を実施する.
Day -3、 -2、 -1に全身放射線照射 (TBI) を1日2回実施する.
CYをTBIに先行させることでGrade Ⅱ〜Ⅳの急性移植片対宿主病の発症が低下するという報告もある.

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

特徴と注意点

  • 同種造血幹細胞移植の骨髄破壊的前処置として標準的なレジメンのひとつ.
  • CYによる出血性膀胱炎のリスク回避のため、 十分な補液・水分接種と、 ウロミテキサンの併用、 尿アルカリ化などを行い、 投与後24時間は150mL/h以上の尿量を保つようにする.
  • イトラコナゾールはCYの代謝に影響を与えるため、 移植前処置中の併用は避ける.
  • 移植に伴い、 感染予防対策を実施する.
  • 必要に応じて、 MesnaはCYと同量まで増量することが可能.

関連する臨床試験の結果

Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.¹⁾

概要

  • CY120mg/kgに続く12.0Gyと15.75GyのTBIを比較したランダム化比較試験

結果

  • TBI照射量の増加により再発リスクは減少したが、 再発以外の原因による死亡のため生存率は改善しなかった.
Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.より引用
Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.より引用

参考文献

  1. Blood. 1990 Nov 1;76(9):1867-71.

最終更新:2022年3月19日
執筆担当:北海道がんセンタ-薬剤部 深井雄太
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(血液)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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