概要
計算
監修医師

CARGスコアとは?

CARGスコアは、 高齢者のがん患者に対する化学療法の毒性リスクを評価するために使用されるスコアで、 2011年にHurriaらによって開発された¹⁾。

高齢者のがん患者が化学療法を受ける際のリスクと利益を正確に予測し、 適切な治療計画を立てることを支援するために使用される。

項目

  • 年齢
  • ≧72歳 +2
  • <72歳 0
  • がんのタイプ
  • 消化管 +2
  • 泌尿生殖器 +2
  • その他 0
  • 予定されている化学療法の投与量
  • 標準量 +2
  • 減量 0
  • 予定されている化学療法の薬剤数
  • 多剤 +2
  • 単剤 0
  • ヘモグロビン
  • <11 g/dL(男性) +3
  • <10 g/dL(女性) +3
  • クレアチニンクリアランス 
  • <34mL/min +3
  • 耳の聞こえ
  • 普通~まったく聞こえない +2
  • 良い 0
  • 過去6か月間の転倒回数
  • ≧1回 +3
  • なし 0
  • IADL:自身で服薬管理ができるか
  • 自身での薬の服用は不可 +1
  • 多少の助けがあれば可能 +1
  • 助けを必要とせずに可能 0
  • MOS:健康上の理由により100メートル程度歩くことは制限されるか
  • とても制限されている +2
  • 少し制限されている +2
  • 制限なし 0
  • 過去1か月間に、 身体的あるいは心理的な理由により、 社会的活動が、 減少したり制限されたか
  • いつも +1
  • ほぼいつも +1
  • 一部 +1
  • ごく一部 0
  • なし 0

高齢者の化学療法時の毒性リスク¹⁾

Grade 3~5の毒性の発生率は以下の通り

  • 高リスク (10~19点: 83%)
  • 中間リスク (6~9点:52%)
  • 低リスク (0~5点: 30%)

使用上の注意点

  • CARGスコアはあくまでリスクの評価ツールであり、 個々の患者に対する最適な治療戦略を決定するための唯一の指標ではない。
  • CARGスコアの精度は、 評価されている要素以外の個々の患者の特性や状況によって変動する可能性がある。

関連コンテンツ

🔢 G8 Screening tool

高齢者機能評価スクリーニング

📘 高齢者のがん薬物療法ガイドライン

日本臨床腫瘍学会,日本癌治療学会

参考文献

  1. Predicting chemotherapy toxicity in older adults with cancer: a prospective multicenter study. J Clin Oncol. 2011 Sep 1;29(25):3457-65. PMID: 21810685
最終更新 : 2023年8月11日
監修医師 : HOKUTO編集部医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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CARGスコア

高齢者のがん化学療法時の毒性予測スコア
2024年03月08日更新
概要
計算

CARGスコアとは?

CARGスコアは、 高齢者のがん患者に対する化学療法の毒性リスクを評価するために使用されるスコアで、 2011年にHurriaらによって開発された¹⁾。

高齢者のがん患者が化学療法を受ける際のリスクと利益を正確に予測し、 適切な治療計画を立てることを支援するために使用される。

項目

  • 年齢
  • ≧72歳 +2
  • <72歳 0
  • がんのタイプ
  • 消化管 +2
  • 泌尿生殖器 +2
  • その他 0
  • 予定されている化学療法の投与量
  • 標準量 +2
  • 減量 0
  • 予定されている化学療法の薬剤数
  • 多剤 +2
  • 単剤 0
  • ヘモグロビン
  • <11 g/dL(男性) +3
  • <10 g/dL(女性) +3
  • クレアチニンクリアランス 
  • <34mL/min +3
  • 耳の聞こえ
  • 普通~まったく聞こえない +2
  • 良い 0
  • 過去6か月間の転倒回数
  • ≧1回 +3
  • なし 0
  • IADL:自身で服薬管理ができるか
  • 自身での薬の服用は不可 +1
  • 多少の助けがあれば可能 +1
  • 助けを必要とせずに可能 0
  • MOS:健康上の理由により100メートル程度歩くことは制限されるか
  • とても制限されている +2
  • 少し制限されている +2
  • 制限なし 0
  • 過去1か月間に、 身体的あるいは心理的な理由により、 社会的活動が、 減少したり制限されたか
  • いつも +1
  • ほぼいつも +1
  • 一部 +1
  • ごく一部 0
  • なし 0

高齢者の化学療法時の毒性リスク¹⁾

Grade 3~5の毒性の発生率は以下の通り

  • 高リスク (10~19点: 83%)
  • 中間リスク (6~9点:52%)
  • 低リスク (0~5点: 30%)

使用上の注意点

  • CARGスコアはあくまでリスクの評価ツールであり、 個々の患者に対する最適な治療戦略を決定するための唯一の指標ではない。
  • CARGスコアの精度は、 評価されている要素以外の個々の患者の特性や状況によって変動する可能性がある。

関連コンテンツ

🔢 G8 Screening tool

高齢者機能評価スクリーニング

📘 高齢者のがん薬物療法ガイドライン

日本臨床腫瘍学会,日本癌治療学会

参考文献

  1. Predicting chemotherapy toxicity in older adults with cancer: a prospective multicenter study. J Clin Oncol. 2011 Sep 1;29(25):3457-65. PMID: 21810685
最終更新 : 2023年8月11日
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