薬剤情報
後発品
薬効分類SARSコロナウイルス2 (SARS−CoV−2) ワクチン
一般名コロナウイルス (SARS−CoV−2) RNAワクチン
薬価0
メーカーモデルナ・ジャパン
最終更新2023年10月改訂(第6版)

用法・用量

〈12歳以上の者〉

初回免疫として、1回1mLを2回、通常、4週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。

追加免疫として、1回0.5mLを筋肉内に接種する。

〈6歳以上12歳未満の者〉

初回免疫として、1回0.5mLを2回、通常、4週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。

追加免疫として、1回0.25mLを筋肉内に接種する。

〈生後6ヵ月以上6歳未満の者〉

初回免疫として、1回0.25mLを2回、通常、4週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 初回免疫

7.1.1. 初回免疫接種対象者:生後6ヵ月以上の者。

7.1.2. 初回免疫接種間隔:1回目の接種から4週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を実施すること。

7.1.3. 初回免疫接種回数:本剤は2回接種により効果が確認されていることから、初回免疫時原則として、他のSARS−CoV−2に対するワクチンと混同することなく2回接種するよう注意すること。

7.2. 追加免疫

7.2.1. 追加免疫接種対象者:過去に初回免疫又は追加免疫としてSARS−CoV−2ワクチンの接種歴のある6歳以上の者(SARS−CoV−2の流行状況や個々の背景因子等を踏まえ、ベネフィットとリスクを考慮し、追加免疫の要否を判断すること)。

7.2.2. 追加免疫接種時期:通常、前回のSARS−CoV−2ワクチンの接種から少なくとも3ヵ月経過した後に接種することができる。

7.2.3. スパイクバックス筋注<起源株>以外のSARS−CoV−2ワクチン接種した者に追加免疫として本剤を接種した際の有効性及び安全性は確立していない。

効能・効果

SARS−CoV−2による感染症の予防。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤の予防効果の持続期間は確立していない。

副作用

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副反応

11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)〔2.3、8.3、9.1.4、9.1.6参照〕。

11.1.2. 心筋炎、心膜炎(頻度不明)〔8.4、15.1.1、15.1.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副反応

1). 局所症状(注射部位):(1%以上)*疼痛(88.5%)、*腫脹・*硬結(15.4%)、*発赤・*紅斑(12.9%)、(注射部位)※遅発性反応(※遅発性疼痛、※遅発性腫脹、※遅発性紅斑等)[※:接種後7日目以降に認められることがある]、(注射部位)(1%未満)そう痒感、じん麻疹。

2). 精神神経系:(1%以上)*易刺激性・*泣き(77.1%)、*傾眠(49.9%)[生後6ヵ月〜5歳の小児を対象とした臨床試験において収集した副反応の発現頻度]、*頭痛(58.8%)、(頻度不明)急性末梢性顔面神経麻痺、感覚鈍麻、錯感覚。

3). 消化器:(1%以上)*悪心・*嘔吐(21.7%)。

4). 代謝・栄養:(1%以上)*食欲減退(43.8%)[生後6ヵ月〜5歳の小児を対象とした臨床試験において収集した副反応の発現頻度]。

5). 筋・骨格系:(1%以上)*筋肉痛(49.8%)、*関節痛(35.5%)。

6). 皮膚:(1%未満)発疹。

7). 血液:(1%以上)*リンパ節症(20.2%)[注射部位と同じ側の腋窩腫脹又は注射部位と同じ側の腋窩圧痛]。

8). その他:(1%以上)*疲労(66.8%)、*悪寒(38.3%)、*発熱(16.4%)、(1%未満)顔面腫脹。

*)臨床試験において電子日誌により収集した副反応の発現頻度。

禁忌

(接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者))

2.1. 明らかな発熱を呈している者。

2.2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。

2.3. 本剤の成分に対し、重度過敏症の既往歴のある者〔8.3、11.1.1参照〕。

2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は、「予防接種実施規則」及び「新型コロナウイルス感染症に係る臨時の予防接種実施要領」に準拠して使用すること。

8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察によって健康状態を調べること〔9.1接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)の項参照〕。

8.3. ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるため、接種前に過敏症の既往歴等に関する問診を十分に行い、接種後一定時間、被接種者の状態を観察することが望ましい。また、本剤の接種でショック、アナフィラキシーが発現したことがある者には、以降、本剤の接種は行わないこと〔2.3、9.1.4、9.1.6、11.1.1参照〕。

8.4. 心筋炎、心膜炎があらわれることがあるため、被接種者又はその保護者に対しては、心筋炎、心膜炎が疑われる症状(胸痛、動悸、むくみ、呼吸困難、頻呼吸等)が認められた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること〔11.1.2、15.1.1、15.1.2参照〕。

8.5. コロナウイルス(SARS−CoV−2)RNAワクチン接種後に、ギラン・バレー症候群が報告されている。被接種者又はその保護者に対しては、ギラン・バレー症候群が疑われる症状(四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等)が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。

8.6. 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応及び体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。

8.7. ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後一定時間は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。

8.8. 本剤と他のSARS−CoV−2に対するワクチンの互換性に関するデータはない。

(特定の背景を有する者に関する注意)

(接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者))

被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること〔8.2参照〕。

9.1.1. 血小板減少症又は凝固障害を有する者、抗凝固療法施行中の者:本剤接種後に出血又は注射部位に血腫があらわれるおそれがある。

9.1.2. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者:本剤に対する免疫応答が低下するおそれがある。

9.1.3. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者〔9.2腎機能障害を有する者、9.3肝機能障害を有する者の項参照〕。

9.1.4. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者〔8.3、9.1.6、11.1.1参照〕。

9.1.5. 過去にけいれんの既往のある者。

9.1.6. 本剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者〔8.3、9.1.4、11.1.1参照〕。

(腎機能障害を有する者)

腎機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.3参照〕。

(肝機能障害を有する者)

肝機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.3参照〕。

高齢者

接種に当たっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。

(授乳婦)

予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤及び本剤に対する抗体のヒト乳汁中への移行は不明である)。

小児等

生後6ヵ月未満を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用い、被接種者ごとに取り換えること。

14.1.2. 使用前に、遮光して冷蔵庫(2〜8℃)又は常温(15〜25℃)で解凍すること(また、解凍後に再凍結しないこと)。

14.1.3. 使用前であれば、解凍後、遮光して2〜8℃で最長30日間、8〜25℃で最長24時間保存することができる(いずれの場合も有効期間内に使用すること)。

14.1.4. 使用前に常温に戻しておくこと。

14.1.5. 本剤の1バイアルに1回接種量1mLとして2回接種分、0.5mLとして5回接種分、0.25mLとして10回接種分の薬液が充填されているが注射筒・注射針により1回接種量0.25mLを10回採取できないことがある。1回0.25mLを採取できない場合、残量は廃棄すること。

14.1.6. 使用前にバイアルに変色、異物の混入その他の異常がないかを目視で確認し、異常を認めたものは使用しないこと。

14.1.7. 吸引の前に容器を静かに回し、混和すること(振り混ぜないこと)。吸引の際には容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒し、注射針をさし込み、所要量を吸引すること。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意すること。

14.1.8. 栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用しないこと。

14.1.9. 一度針を刺したバイアルは、遮光して2〜25℃で保存し、12時間以上経過したものは廃棄すること。

14.2. 薬剤接種時の注意

14.2.1. 通常、三角筋中央部又は大腿前外側部に筋肉内接種、1歳未満は大腿前外側部に筋肉内接種すること。臀部には接種しないこと。また、静脈内、皮内、皮下への接種も行わないこと。

14.2.2. 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。

14.2.3. 組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意すること。

(1). 針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。

(2). 神経走行部位を避けること。

(3). 注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

(取扱い上の注意)

20.1. 外箱開封後は遮光して保存すること。

20.2. −50℃以下で保管しないこと。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 海外において、コロナウイルス(SARS−CoV−2)RNAワクチン接種後に心筋炎、心膜炎が報告されている(初回免疫において報告された症例の多くは若年男性であり、特に2回目接種後数日以内に発現しており、また、大多数の症例で、入院による安静臥床により症状が改善している)〔8.4、11.1.2参照〕。

15.1.2. 接種開始後の国内副反応疑い報告における心筋炎、心膜炎の報告率と、国内の医療情報データベースを用いて算出した一般集団から推測される心筋炎、心膜炎の発現率とを比較したところ、初回免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)2回接種後の若年男性で頻度が高いことが示唆された〔8.4、11.1.2参照〕。

15.1.3. 海外において、皮膚充填剤との関連性は不明であるが、皮膚充填剤注入歴のある被接種者において、コロナウイルス(SARS−CoV−2)RNAワクチン接種後に、皮膚充填剤注入部位周辺の腫脹(特に顔面腫脹)が報告されている。

15.1.4. 海外において、スパイクバックス筋注(1価:起源株)接種後に、主に手足浮腫、低血圧、血液濃縮、低アルブミン血症等を呈する毛細血管漏出症候群再燃が報告されている。

貯法

(保管上の注意)

−20±5℃。

保険給付上の注意、その他上記以外の使用上の注意

(注意)

本剤は、本邦で特例承認されたものであり、製造販売後も引き続き品質に係る情報を収集中である。

本剤の使用にあたっては、あらかじめ被接種者又は代諾者に、本剤に関する最新の有効性及び安全性について文書で説明した上で、予診票等で文書による同意を得た上で接種すること。また、有害事象が認められた際には、必要に応じて予防接種法に基づく副反応疑い報告制度等に基づき報告すること。なお、本剤の製造販売後に収集された情報については、最新の情報を随時参照すること。

(保険給付上の注意)

本剤は保険給付の対象とはならない(薬価基準未収載)。

スパイクバックス筋注
後発品はありません
スパイクバックス筋注
スパイクバックス筋注

スパイクバックス筋注

SARSコロナウイルス2 (SARS−CoV−2) ワクチン
2023年10月改訂(第6版)
薬剤情報
後発品
薬効分類SARSコロナウイルス2 (SARS−CoV−2) ワクチン
一般名コロナウイルス (SARS−CoV−2) RNAワクチン
薬価0
メーカーモデルナ・ジャパン
最終更新2023年10月改訂(第6版)

用法・用量

〈12歳以上の者〉

初回免疫として、1回1mLを2回、通常、4週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。

追加免疫として、1回0.5mLを筋肉内に接種する。

〈6歳以上12歳未満の者〉

初回免疫として、1回0.5mLを2回、通常、4週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。

追加免疫として、1回0.25mLを筋肉内に接種する。

〈生後6ヵ月以上6歳未満の者〉

初回免疫として、1回0.25mLを2回、通常、4週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 初回免疫

7.1.1. 初回免疫接種対象者:生後6ヵ月以上の者。

7.1.2. 初回免疫接種間隔:1回目の接種から4週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を実施すること。

7.1.3. 初回免疫接種回数:本剤は2回接種により効果が確認されていることから、初回免疫時原則として、他のSARS−CoV−2に対するワクチンと混同することなく2回接種するよう注意すること。

7.2. 追加免疫

7.2.1. 追加免疫接種対象者:過去に初回免疫又は追加免疫としてSARS−CoV−2ワクチンの接種歴のある6歳以上の者(SARS−CoV−2の流行状況や個々の背景因子等を踏まえ、ベネフィットとリスクを考慮し、追加免疫の要否を判断すること)。

7.2.2. 追加免疫接種時期:通常、前回のSARS−CoV−2ワクチンの接種から少なくとも3ヵ月経過した後に接種することができる。

7.2.3. スパイクバックス筋注<起源株>以外のSARS−CoV−2ワクチン接種した者に追加免疫として本剤を接種した際の有効性及び安全性は確立していない。

効能・効果

SARS−CoV−2による感染症の予防。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤の予防効果の持続期間は確立していない。

副作用

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副反応

11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)〔2.3、8.3、9.1.4、9.1.6参照〕。

11.1.2. 心筋炎、心膜炎(頻度不明)〔8.4、15.1.1、15.1.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副反応

1). 局所症状(注射部位):(1%以上)*疼痛(88.5%)、*腫脹・*硬結(15.4%)、*発赤・*紅斑(12.9%)、(注射部位)※遅発性反応(※遅発性疼痛、※遅発性腫脹、※遅発性紅斑等)[※:接種後7日目以降に認められることがある]、(注射部位)(1%未満)そう痒感、じん麻疹。

2). 精神神経系:(1%以上)*易刺激性・*泣き(77.1%)、*傾眠(49.9%)[生後6ヵ月〜5歳の小児を対象とした臨床試験において収集した副反応の発現頻度]、*頭痛(58.8%)、(頻度不明)急性末梢性顔面神経麻痺、感覚鈍麻、錯感覚。

3). 消化器:(1%以上)*悪心・*嘔吐(21.7%)。

4). 代謝・栄養:(1%以上)*食欲減退(43.8%)[生後6ヵ月〜5歳の小児を対象とした臨床試験において収集した副反応の発現頻度]。

5). 筋・骨格系:(1%以上)*筋肉痛(49.8%)、*関節痛(35.5%)。

6). 皮膚:(1%未満)発疹。

7). 血液:(1%以上)*リンパ節症(20.2%)[注射部位と同じ側の腋窩腫脹又は注射部位と同じ側の腋窩圧痛]。

8). その他:(1%以上)*疲労(66.8%)、*悪寒(38.3%)、*発熱(16.4%)、(1%未満)顔面腫脹。

*)臨床試験において電子日誌により収集した副反応の発現頻度。

禁忌

(接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者))

2.1. 明らかな発熱を呈している者。

2.2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。

2.3. 本剤の成分に対し、重度過敏症の既往歴のある者〔8.3、11.1.1参照〕。

2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は、「予防接種実施規則」及び「新型コロナウイルス感染症に係る臨時の予防接種実施要領」に準拠して使用すること。

8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察によって健康状態を調べること〔9.1接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)の項参照〕。

8.3. ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるため、接種前に過敏症の既往歴等に関する問診を十分に行い、接種後一定時間、被接種者の状態を観察することが望ましい。また、本剤の接種でショック、アナフィラキシーが発現したことがある者には、以降、本剤の接種は行わないこと〔2.3、9.1.4、9.1.6、11.1.1参照〕。

8.4. 心筋炎、心膜炎があらわれることがあるため、被接種者又はその保護者に対しては、心筋炎、心膜炎が疑われる症状(胸痛、動悸、むくみ、呼吸困難、頻呼吸等)が認められた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること〔11.1.2、15.1.1、15.1.2参照〕。

8.5. コロナウイルス(SARS−CoV−2)RNAワクチン接種後に、ギラン・バレー症候群が報告されている。被接種者又はその保護者に対しては、ギラン・バレー症候群が疑われる症状(四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等)が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。

8.6. 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応及び体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。

8.7. ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後一定時間は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。

8.8. 本剤と他のSARS−CoV−2に対するワクチンの互換性に関するデータはない。

(特定の背景を有する者に関する注意)

(接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者))

被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること〔8.2参照〕。

9.1.1. 血小板減少症又は凝固障害を有する者、抗凝固療法施行中の者:本剤接種後に出血又は注射部位に血腫があらわれるおそれがある。

9.1.2. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者:本剤に対する免疫応答が低下するおそれがある。

9.1.3. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者〔9.2腎機能障害を有する者、9.3肝機能障害を有する者の項参照〕。

9.1.4. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者〔8.3、9.1.6、11.1.1参照〕。

9.1.5. 過去にけいれんの既往のある者。

9.1.6. 本剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者〔8.3、9.1.4、11.1.1参照〕。

(腎機能障害を有する者)

腎機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.3参照〕。

(肝機能障害を有する者)

肝機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.3参照〕。

高齢者

接種に当たっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。

(授乳婦)

予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤及び本剤に対する抗体のヒト乳汁中への移行は不明である)。

小児等

生後6ヵ月未満を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用い、被接種者ごとに取り換えること。

14.1.2. 使用前に、遮光して冷蔵庫(2〜8℃)又は常温(15〜25℃)で解凍すること(また、解凍後に再凍結しないこと)。

14.1.3. 使用前であれば、解凍後、遮光して2〜8℃で最長30日間、8〜25℃で最長24時間保存することができる(いずれの場合も有効期間内に使用すること)。

14.1.4. 使用前に常温に戻しておくこと。

14.1.5. 本剤の1バイアルに1回接種量1mLとして2回接種分、0.5mLとして5回接種分、0.25mLとして10回接種分の薬液が充填されているが注射筒・注射針により1回接種量0.25mLを10回採取できないことがある。1回0.25mLを採取できない場合、残量は廃棄すること。

14.1.6. 使用前にバイアルに変色、異物の混入その他の異常がないかを目視で確認し、異常を認めたものは使用しないこと。

14.1.7. 吸引の前に容器を静かに回し、混和すること(振り混ぜないこと)。吸引の際には容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒し、注射針をさし込み、所要量を吸引すること。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意すること。

14.1.8. 栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用しないこと。

14.1.9. 一度針を刺したバイアルは、遮光して2〜25℃で保存し、12時間以上経過したものは廃棄すること。

14.2. 薬剤接種時の注意

14.2.1. 通常、三角筋中央部又は大腿前外側部に筋肉内接種、1歳未満は大腿前外側部に筋肉内接種すること。臀部には接種しないこと。また、静脈内、皮内、皮下への接種も行わないこと。

14.2.2. 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。

14.2.3. 組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意すること。

(1). 針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。

(2). 神経走行部位を避けること。

(3). 注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

(取扱い上の注意)

20.1. 外箱開封後は遮光して保存すること。

20.2. −50℃以下で保管しないこと。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 海外において、コロナウイルス(SARS−CoV−2)RNAワクチン接種後に心筋炎、心膜炎が報告されている(初回免疫において報告された症例の多くは若年男性であり、特に2回目接種後数日以内に発現しており、また、大多数の症例で、入院による安静臥床により症状が改善している)〔8.4、11.1.2参照〕。

15.1.2. 接種開始後の国内副反応疑い報告における心筋炎、心膜炎の報告率と、国内の医療情報データベースを用いて算出した一般集団から推測される心筋炎、心膜炎の発現率とを比較したところ、初回免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源株)2回接種後の若年男性で頻度が高いことが示唆された〔8.4、11.1.2参照〕。

15.1.3. 海外において、皮膚充填剤との関連性は不明であるが、皮膚充填剤注入歴のある被接種者において、コロナウイルス(SARS−CoV−2)RNAワクチン接種後に、皮膚充填剤注入部位周辺の腫脹(特に顔面腫脹)が報告されている。

15.1.4. 海外において、スパイクバックス筋注(1価:起源株)接種後に、主に手足浮腫、低血圧、血液濃縮、低アルブミン血症等を呈する毛細血管漏出症候群再燃が報告されている。

貯法

(保管上の注意)

−20±5℃。

保険給付上の注意、その他上記以外の使用上の注意

(注意)

本剤は、本邦で特例承認されたものであり、製造販売後も引き続き品質に係る情報を収集中である。

本剤の使用にあたっては、あらかじめ被接種者又は代諾者に、本剤に関する最新の有効性及び安全性について文書で説明した上で、予診票等で文書による同意を得た上で接種すること。また、有害事象が認められた際には、必要に応じて予防接種法に基づく副反応疑い報告制度等に基づき報告すること。なお、本剤の製造販売後に収集された情報については、最新の情報を随時参照すること。

(保険給付上の注意)

本剤は保険給付の対象とはならない(薬価基準未収載)。

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