【甲府共立病院】ホンモノのプライマリケア研修実践
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インタビュー

7ヶ月前

【甲府共立病院】ホンモノのプライマリケア研修実践

【甲府共立病院】ホンモノのプライマリケア研修実践
甲府共立病院 (山梨県甲府市) は、 チーム医療のリーダーとして人間性あふれるPrimary Care Physicianを育てることを研修の理念に掲げています。  「ホンモノのプライマリケア研修」 (病院関係者) とは何なのか。 初期研修医2年目の渡部宏毅先生と、 家庭医療専攻医3年目の樋山智和先生に聞きました。

研修医の視点

研修医が主体となり患者さんに関われる

ーー研修先を甲府共立病院に選んだ理由は。

渡部先生 「神奈川出身で、 山梨には縁もゆかりもありません。 複数の病院を見学し、『研修医が主体となって初期研修ができる』と感じたことが一番の理由です。 担当医として患者さんを受け持ちますが、 入院中の治療方針・検査方針はもちろん、 ご家族への説明や退院先をどうするかについてまで全部研修医が行います。 もちろん上級医のチェックが入るので、 安心・安全も担保できます」

「 週に1回振り返り会があり、 上級医や指導医を交えて判断に迷った点などを共有します。また、 研修医は毎日のカンファで、 受け持っている患者さんの症例プレゼンをするので、 そこでも相談できます。 指導体制がしっかり整っているのも魅力です」

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医局内でのカンファレンス

多職種連携:自分から薬局に出向くことも

ーー実際に入職してどう感じたか。

渡部先生 「年間3,900台の救急車を受け入れており、 Common Diseaseの対応を幅広く学べます。 当直の救急対応は、 指導医に相談できる体制の下で、 研修医が主体となって行います。 鑑別疾患を上げ、 検査・治療方針を自ら考え行動します」

「もちろん分からないことがあれば上級医に相談できます。 手技や珍しい症例も研修医にどんどん割り振られるので、 成長を実感できます」

「他ではあまりないですが、 医師が患者さんの状態を考えてリハビリの担当者や栄養課と相談し、 薬局にも出向きます。 多職種連携がかなり浸透しており、 チーム医療を実践できる病院だと感じています」

専攻医の視点

医師として総合力が身に付く

ーー2年間の研修でどんな力が身に付くか。

樋山先生 「総合力がとにかく身に付きます。 規模が大きい病院だと研修医が手を出せる機会が限られますが、 当院は自分で全部やります。 指導が手厚く、 安全も担保されているので、 すごい勢いで成長できると思います

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家庭医部会

個性に合わせた屋根瓦式の指導体制

ーー専攻医として、 研修医の指導で意識している点は。

樋山先生 「屋根瓦式の指導体制を敷いていますが、 研修医それぞれの個性に合わせた指導を大切にしています。 少しだけヒントを出して、 とりあえずやってみようということもあるし、 マンツーマンで一から教えることもあります」

「当院は医局が1つなので、 様々な科の先生に指導してもらえます。 波長の合う先生について学ぶこともできるので、 孤立感が生じにくい雰囲気で居心地がいいです」

ホンモノのプライマリケア研修とは

退院後の生活背景も考慮する

ーープライマリケア研修で特徴的な部分は。

渡部先生 「病院で病気を診る研修が多いと思いますが、 当院では退院後の生活も考えます。 例えば、 これまで一人暮らしをしていた患者さんでも、 退院時に筋力が弱まって施設に入居しなければいけないケースもあります。 家族に説明したり、 退院調整をしたりすることを研修医が率先して行います」

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「患者さんが訪問診療に回れば、 訪問診療に同行し、 退院後のフォローも一緒にします。 疾患だけではなく、 患者さんを取り巻く社会や地域にも目を向け、SDH (健康の社会的決定要因) について学びます」

包括性や継続性の重要さも学べる

樋山先生 「プライマリケアの原則である『ACCCA』のうち、 例えばComprehensiveness (訴えや問題に対応する包括性) では、 ADLが低下した患者さんが家に帰れるかどうかの評価や、 在宅医療を継続するためにどういうサービス調整が必要かなど、 患者さんの生活まで考慮することで学ぶことができます」

「外来で診た患者さんの具合が悪くなれば、 自分が主治医として入院患者として受け持つという継続性 (Continuity) の重要さも学べます」

力を付けたい人にオススメ

ーー医学生へのメッセージを。

渡部先生 「座学の成績の良し悪しに関わらず、 積極的に医療を学びたい人にオススメです。 研修医同期6人中2人が他県から来ており、 1年目研修医も4人中3人が県外の大学出身です。 県外出身者も多く、 様々な価値観の先生と接することができます」

樋山先生 「将来開業を視野に入れるなど、 医師として幅広く力を付けたり、 疾患だけでなく生活背景や人生観まで含めた“患者という人間”を診たりしたい人にはぜひ来てほしいです。 Common Diseaseはもちろん、 難しい疾患を自分で見つけて報告もできます。 主体的に学ぶにはもちろん自分から動く必要があり、 多少の根性はいりますが、 頑張ることを強制される風潮はないので、 自分の学力・体力・ペースに合わせたオーダーメイドな研修ができるのも魅力のひとつです」

先生方のプロフィール

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甲府共立病院のホームページ

山梨共立グループのリクルートサイト

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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