治療スケジュール
概要
監修医師

Fluorouracil:5−FU(5−FU®)

投与量コース投与日
400mg/m² 点滴1~Day1
2,400mg/m² 点滴1~Day1、 2

l-LV:ロイコボリン(ロイコボリン®)

投与量コース投与日
200mg/m² 点滴1~Day1

IRI:イリノテカン(カンプト®)

投与量コース投与日
180mg/m² 点滴1~Day1

Pmab:パニツムマブ(ベクティビックス®)

投与量コース投与日
6.0mg/kg1~Day1

前投薬

パロノセトロン0.75mg day1 点滴、 デキサメタゾン 6.6mg day1 点滴、 8.0mg day2-3 経口

その他

1コース14日間。
レジメン
FOLFIRI+Pmab
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。  個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

*武田薬品工業株式会社の外部サイトへ遷移します

用法用量

前投薬

  • パロノセトロン0.75mg day1 点滴、 デキサメタゾン 6.6mg day1 点滴、 8.0mg day2-3 経口
  • 若年、 女性、 飲酒習慣なし、 乗り物酔いや妊娠悪阻の経験があるなど制吐療法の効果を低下させる因子があるときは制吐療法を強化する。 

パロノセトロン 0.75mg Day1 点滴 デキサメタゾン 4.95mg Day1、 4mg Day2-3 内服に加えてNK1受容体拮抗薬を投与する。

投与開始基準

20050181試験¹⁾より抜粋

少なくとも1つの一次元的に測定可能な病変 (≧20mm) がある結腸または直腸の腺癌で、 PSが0~2の18歳以上の患者

主な有害事象

20050181試験¹⁾

試験の有害事象データを一部引用

WT KRAS

主な有害事象

  • 好中球数減少症 19.5%
  • 下痢 13.6%
  • 粘膜炎 7.6%
  • 発熱性好中球減少症 2.0%

MT KRAS

主な有害事象

  • 好中球数減少症 13.5%
  • 下痢 13.5%
  • 粘膜炎 9.3%
  • 発熱性好中球減少症 1.3%

特徴と注意点

投与の対象

純粋な2次治療として実施することは少ない。 左側RAS/BRAF野生型・MSS・HER2陰性のアジュバント早期不応例や、 オキサリプラチンを回避したい患者の1次治療として選択肢となる。

減量・休薬・中止のポイント

前治療でフッ化ピリミジンを含んだレジメンを使用後の2次治療として使用する際には、 必ずしも5-FUは必要ではない。 そのため、 毒性による減量を考慮する場合には5-FUを優先して減量・中止することを考慮する。

好中球数の投与開始基準は 一般的に≧1,500/μLだが、 複数回数投与によりその患者の毒性プロファイルがある程度予想できる場合には、 好中球数1,200/μL前後でも投与可能とする医師はいる。

皮膚障害の対策

抗EGFR抗体による皮膚障害に対してJ-STEPP試験²⁾に準じた予防策も考慮する。 特にJ-STEPP試験²⁾に準じた予防策を行わないときは、 治療開始早期は抗EGFR抗体による皮膚障害のケアに注力する。

参考文献

  1. Randomized phase III study of panitumumab with fluorouracil, leucovorin, and irinotecan (FOLFIRI) compared with FOLFIRI alone as second-line treatment in patients with metastatic colorectal cancer. J Clin Oncol. 2010 Nov 1;28(31):4706-13. PMID: 20921462
  2. Randomized controlled trial on the skin toxicity of panitumumab in Japanese patients with metastatic colorectal cancer: HGCSG1001 study; J-STEPP. Future Oncol. 2015;11(4):617-27. PMID: 25686117
最終更新日:2024年1月9日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師

レジメン
FOLFIRI+Pmab
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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レジメン
FOLFIRI+Pmab
レジメン
FOLFIRI+Pmab

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フルオロウラシル+ロイコボリン+イリノテカン+パニツムマブ
2024年01月16日更新

Fluorouracil:5−FU(5−FU®)

投与量コース投与日
400mg/m² 点滴1~Day1
2,400mg/m² 点滴1~Day1、 2

l-LV:ロイコボリン(ロイコボリン®)

投与量コース投与日
200mg/m² 点滴1~Day1

IRI:イリノテカン(カンプト®)

投与量コース投与日
180mg/m² 点滴1~Day1

Pmab:パニツムマブ(ベクティビックス®)

投与量コース投与日
6.0mg/kg1~Day1

前投薬

パロノセトロン0.75mg day1 点滴、 デキサメタゾン 6.6mg day1 点滴、 8.0mg day2-3 経口

その他

1コース14日間。

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。  個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

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用法用量

前投薬

  • パロノセトロン0.75mg day1 点滴、 デキサメタゾン 6.6mg day1 点滴、 8.0mg day2-3 経口
  • 若年、 女性、 飲酒習慣なし、 乗り物酔いや妊娠悪阻の経験があるなど制吐療法の効果を低下させる因子があるときは制吐療法を強化する。 

パロノセトロン 0.75mg Day1 点滴 デキサメタゾン 4.95mg Day1、 4mg Day2-3 内服に加えてNK1受容体拮抗薬を投与する。

投与開始基準

20050181試験¹⁾より抜粋

少なくとも1つの一次元的に測定可能な病変 (≧20mm) がある結腸または直腸の腺癌で、 PSが0~2の18歳以上の患者

主な有害事象

20050181試験¹⁾

試験の有害事象データを一部引用

WT KRAS

主な有害事象

  • 好中球数減少症 19.5%
  • 下痢 13.6%
  • 粘膜炎 7.6%
  • 発熱性好中球減少症 2.0%

MT KRAS

主な有害事象

  • 好中球数減少症 13.5%
  • 下痢 13.5%
  • 粘膜炎 9.3%
  • 発熱性好中球減少症 1.3%

特徴と注意点

投与の対象

純粋な2次治療として実施することは少ない。 左側RAS/BRAF野生型・MSS・HER2陰性のアジュバント早期不応例や、 オキサリプラチンを回避したい患者の1次治療として選択肢となる。

減量・休薬・中止のポイント

前治療でフッ化ピリミジンを含んだレジメンを使用後の2次治療として使用する際には、 必ずしも5-FUは必要ではない。 そのため、 毒性による減量を考慮する場合には5-FUを優先して減量・中止することを考慮する。

好中球数の投与開始基準は 一般的に≧1,500/μLだが、 複数回数投与によりその患者の毒性プロファイルがある程度予想できる場合には、 好中球数1,200/μL前後でも投与可能とする医師はいる。

皮膚障害の対策

抗EGFR抗体による皮膚障害に対してJ-STEPP試験²⁾に準じた予防策も考慮する。 特にJ-STEPP試験²⁾に準じた予防策を行わないときは、 治療開始早期は抗EGFR抗体による皮膚障害のケアに注力する。

参考文献

  1. Randomized phase III study of panitumumab with fluorouracil, leucovorin, and irinotecan (FOLFIRI) compared with FOLFIRI alone as second-line treatment in patients with metastatic colorectal cancer. J Clin Oncol. 2010 Nov 1;28(31):4706-13. PMID: 20921462
  2. Randomized controlled trial on the skin toxicity of panitumumab in Japanese patients with metastatic colorectal cancer: HGCSG1001 study; J-STEPP. Future Oncol. 2015;11(4):617-27. PMID: 25686117
最終更新日:2024年1月9日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(消化器)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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