概要
計算
監修医師

MASCCスコアとは?

The Multinational Association for Supportive Care in Cancer Risk Indexの略で、 J Klasterskyらにより 2000年に発表された重症化する可能性が低い発熱性好中球減少症(FN) の患者を同定するためのリスクスコアのひとつである¹⁾。

MASCCスコア
J Clin Oncol. 2000 Aug;18(16):3038-51.より引用

エビデンス

  • 21点以上低リスク患者である可能性を示唆し (陽性適中率91%、 感度71%、 特異度68%)、 以下の第1項に該当する場合, 外来治療を考慮することができる。
  • 20点以下高リスクであり入院推奨。 その他 「第2項.入院治療が無難なリスク因子」も要確認。

1. 外来治療を考慮するポイント

  • 好中球減少が7日以内と予想される
  • 臓器障害がない
  • 経口薬剤投与が可能
  • 経験ある治療医, 救急センターが自宅近くに24時間体制で存在する.
  • 患者や家族の病状理解が進んでおり, 外来治療を望んでいる.

2. 入院治療が無難なリスク因子

  • 発熱時, すでに入院していた
  • 重大な合併症が存在する
  • バイタルサインが不安定
  • 好中球<100/μLが予想される
  • 好中球減少の7日以上の持続が予想される
  • 臓器障害
  • 原病である悪性腫瘍のコントロール良好
  • 他の感染症を合併している
  • Grade3-4の粘膜障害を合併している
  • アレムツズマブ(マブキャンパス®) を使用中

使用上の注意

  • 16歳未満には適用しない.
  • 低リスクと判断されても、 実際に帰宅とするには専門家へのコンサルトが推奨される.

関連コンテンツ

🚑 ERマニュアル|熱性好中球減少症

📝 CTCAE|熱性好中球減少症

出典

  1. The Multinational Association for Supportive Care in Cancer risk index: A multinational scoring system for identifying low-risk febrile neutropenic cancer patients. J Clin Oncol . 2000 Aug;18(16):3038-51.PMID: 10944139
最終更新 : 2023年3月23日
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

MASCCスコア
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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発熱性好中球減少症のリスク評価
2024年03月25日更新
概要
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MASCCスコアとは?

The Multinational Association for Supportive Care in Cancer Risk Indexの略で、 J Klasterskyらにより 2000年に発表された重症化する可能性が低い発熱性好中球減少症(FN) の患者を同定するためのリスクスコアのひとつである¹⁾。

MASCCスコア
J Clin Oncol. 2000 Aug;18(16):3038-51.より引用

エビデンス

  • 21点以上低リスク患者である可能性を示唆し (陽性適中率91%、 感度71%、 特異度68%)、 以下の第1項に該当する場合, 外来治療を考慮することができる。
  • 20点以下高リスクであり入院推奨。 その他 「第2項.入院治療が無難なリスク因子」も要確認。

1. 外来治療を考慮するポイント

  • 好中球減少が7日以内と予想される
  • 臓器障害がない
  • 経口薬剤投与が可能
  • 経験ある治療医, 救急センターが自宅近くに24時間体制で存在する.
  • 患者や家族の病状理解が進んでおり, 外来治療を望んでいる.

2. 入院治療が無難なリスク因子

  • 発熱時, すでに入院していた
  • 重大な合併症が存在する
  • バイタルサインが不安定
  • 好中球<100/μLが予想される
  • 好中球減少の7日以上の持続が予想される
  • 臓器障害
  • 原病である悪性腫瘍のコントロール良好
  • 他の感染症を合併している
  • Grade3-4の粘膜障害を合併している
  • アレムツズマブ(マブキャンパス®) を使用中

使用上の注意

  • 16歳未満には適用しない.
  • 低リスクと判断されても、 実際に帰宅とするには専門家へのコンサルトが推奨される.

関連コンテンツ

🚑 ERマニュアル|熱性好中球減少症

📝 CTCAE|熱性好中球減少症

出典

  1. The Multinational Association for Supportive Care in Cancer risk index: A multinational scoring system for identifying low-risk febrile neutropenic cancer patients. J Clin Oncol . 2000 Aug;18(16):3038-51.PMID: 10944139
最終更新 : 2023年3月23日
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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