内容
監修医師

頭痛 > くも膜下出血

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません.  個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

病態・疫学

頭痛の分類|国際頭痛分類第3版¹⁾

くも膜下出血

二次性頭痛を疑う所見|SNOOP²⁾

1項目でも該当すれば、 頭部CTを考慮する

くも膜下出血
Cephalalgia. 2002 Sep;22(7):568-613.

危険な頭痛の徴候

  • 突然発症した激しい頭痛 (雷鳴頭痛)
  • 徐々に増悪する頭痛
  • 初めて経験した頭痛
  • 随伴症状がある頭痛
  • 神経学的または身体所見で異常がある
  • 労作・咳・性行為などに伴い発現する頭痛

雷鳴頭痛の鑑別³⁾

くも膜下出血
Lancet Neuro. 2012 Oct;11(10):906-17.

診断

OttawaSAHルール|🔢計算ツール

対象:1時間以内に痛みのピークを迎えた頭痛があるが、神経障害は認めない成人患者

  1. 40歳以上
  2. 頸部痛や項部硬直
  3. 意識消失
  4. 労作時に発症
  5. 雷鳴頭痛
  6. 頸部屈曲制限
上記の6項目全てに当てはまらなかった場合は、SAHを除外クモ膜下出血を感度100%、 特異度15.3%で除外できた⁴⁾.
 JAMA. 2013 Sep 25;310(12):1248-55.

1.頭部CT

  • 発症6時間以内の感度・特異度は約100%.
  • 一方、 時間が経過したり、 貧血少量出血の場合診断に至らないことがあるので要注意.
くも膜下出血

2.腰椎穿刺

  • CTで明らかな出血を認めないが、 症状からSAHが疑われる場合には髄液検査を追加.
  • 脳脊髄液は、 発症直後は血性発症後3~4日後はキサントクロミー様を示す.
  • すでにSAHと診断されている場合には診断的に行ってはならない.

3. 頭部MRI

  • MRIによるくも膜下出血の診断は、 CTと比較して特に急性期の診断率において劣る.
  • しかし、 微小な出血や亜急性期・慢性期の診断においては有用である.
  • また、 同時にMRAで脳動脈瘤の診断が可能であることも長所として挙げられる.
頭部CTやMRIで有意な所見がなく、 腰椎穿刺で正常な脳脊髄液が確認された場合には、 くも膜下出血は除外される.

重症度分類

🔢 Hunt and Hess分類

くも膜下出血

🔢 Hunt and Kosnik分類

くも膜下出血

🔢 WFNS分類

くも膜下出血

🔢 Fisher分類

くも膜下出血

関連コンテンツ

🚑 ERマニュアル|頭痛

🔢 Ottawa SAHルール (臨床予測ルール)

🔢 EMERALD SAHルール (臨床予測ルール)

🔢 Hunt and Hess分類 (重症度分類)

🔢 Hunt and Kosnik分類 (重症度分類)

🔢 WFNS分類 (重症度分類)

🔢 Fisher分類 (脳血管攣縮予測)

出典

  1. 国際頭痛分類第3版
  2. Cephalalgia. 2002 Sep;22(7):568-613.
  3. Lancet Neuro. 2012 Oct;11(10):906-17.
  4. JAMA. 2013 Sep 25;310(12):1248-55

最終更新:2023年3月24日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人

くも膜下出血
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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くも膜下出血
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くも膜下出血

Subarachnoid hemorrhage
2022年02月23日更新

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1項目でも該当すれば、 頭部CTを考慮する

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Cephalalgia. 2002 Sep;22(7):568-613.

危険な頭痛の徴候

  • 突然発症した激しい頭痛 (雷鳴頭痛)
  • 徐々に増悪する頭痛
  • 初めて経験した頭痛
  • 随伴症状がある頭痛
  • 神経学的または身体所見で異常がある
  • 労作・咳・性行為などに伴い発現する頭痛

雷鳴頭痛の鑑別³⁾

くも膜下出血
Lancet Neuro. 2012 Oct;11(10):906-17.

診断

OttawaSAHルール|🔢計算ツール

対象:1時間以内に痛みのピークを迎えた頭痛があるが、神経障害は認めない成人患者

  1. 40歳以上
  2. 頸部痛や項部硬直
  3. 意識消失
  4. 労作時に発症
  5. 雷鳴頭痛
  6. 頸部屈曲制限
上記の6項目全てに当てはまらなかった場合は、SAHを除外クモ膜下出血を感度100%、 特異度15.3%で除外できた⁴⁾.
 JAMA. 2013 Sep 25;310(12):1248-55.

1.頭部CT

  • 発症6時間以内の感度・特異度は約100%.
  • 一方、 時間が経過したり、 貧血少量出血の場合診断に至らないことがあるので要注意.
くも膜下出血

2.腰椎穿刺

  • CTで明らかな出血を認めないが、 症状からSAHが疑われる場合には髄液検査を追加.
  • 脳脊髄液は、 発症直後は血性発症後3~4日後はキサントクロミー様を示す.
  • すでにSAHと診断されている場合には診断的に行ってはならない.

3. 頭部MRI

  • MRIによるくも膜下出血の診断は、 CTと比較して特に急性期の診断率において劣る.
  • しかし、 微小な出血や亜急性期・慢性期の診断においては有用である.
  • また、 同時にMRAで脳動脈瘤の診断が可能であることも長所として挙げられる.
頭部CTやMRIで有意な所見がなく、 腰椎穿刺で正常な脳脊髄液が確認された場合には、 くも膜下出血は除外される.

重症度分類

🔢 Hunt and Hess分類

くも膜下出血

🔢 Hunt and Kosnik分類

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🔢 WFNS分類

くも膜下出血

🔢 Fisher分類

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出典

  1. 国際頭痛分類第3版
  2. Cephalalgia. 2002 Sep;22(7):568-613.
  3. Lancet Neuro. 2012 Oct;11(10):906-17.
  4. JAMA. 2013 Sep 25;310(12):1248-55

最終更新:2023年3月24日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人

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