トラスツズマブ デルクステカン (エンハーツ®︎)
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
【1コース】3週間
【催吐性】 中等度~高度催吐性*
【FN発症】低リスク (<20%)
1回5.4mg/kgを90分かけ3週間間隔で点滴静注
*催吐性と前投薬
NCCN GL²⁾では高度、 2023年10月改訂の国内ガイドライン³⁾では中等度催吐性として扱われている。 制吐薬は、 NK1拮抗薬や5HT3拮抗薬、 デキサメタゾン、 その併用を投与することがある。
対象: HER2遺変異陽性の既治療NSCLC152例
方法: T-DXd単剤療法 5.4 vs 6.4mg/kg
【有効性】5.4mg/kg群の結果
- ORR 49.0%
- mPFS 9.9ヵ月
- mOS 19.5ヵ月
【安全性】5.4mg/kg群の結果
≧Grade 3 38.6% (間質性肺炎12.9%)
- 悪心 67.3% (Grade3~4 4.0%)
- 好中球数減少 42.6% (18.8%)
- 疲労 44.6% (7.9%)
- 食欲減退 39.6% (2.0%)
- 貧血 36.6%(10.9%)
- 便秘 36.6% (1.0%)
- 嘔吐 31.7% (3.0%)
- 白血球数減少 28.7% (5.0%)
- 血小板数減少 27.7% (5.9%)
- 下痢 22.8% (1.0%)
- 脱毛症 21.8% (0%)
- AST上昇 21.8% (3.0%)
- 筋骨格痛 16.8% (1.0%)
- 口内炎 15.8% (0%)
- COVID-19 13.9% (0%)
- 発熱 12.9% (0%)
- 低K血症 12.9% (6.9%)
- 浮動性めまい 12.9% (0%)
- 体重減少 10.9% (3.0%)
適正使用ガイド 2023年8月改訂、 電子添付文書をもとに作成 (NCI-CTCAE ver.5.0)
3.2mg/kgで忍容性が得られない場合、 中止
DESTINY-Lung02プロトコル
実際の副作用マネジメント
エンハーツ®︎ 適正使用ガイドを参照
2023年8月のエンハーツ®︎適応追加と、 臨床試験 (DESTINY-Lung01⁶⁾、02⁷⁾) をもって、肺癌診療ガイドライン2023ではHER2遺伝子変異陽性NSCLCに対し、 二次治療以降でT-DXd単剤療法を行うよう推奨されている [推奨の強さ:1、 エビデンスの強さ:C]。
一般名が類似しているトラスツズマブ及びトラスツズマブ エムタンシンとの取り違えが起こらないように処方、 調剤時には十分注意する。 また、 カンプトテシン誘導体を含むが、 グルクロン酸抱合体の検出はなく、 また、 ヒト肝ミクロソームを用いた検討からもUGT依存的な代謝は認められていないため、 UGT1A1の遺伝子多型が有効性・安全性に影響する可能性は低いと考えられている。
最終更新日 : 2024年5月1日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
【1コース】3週間
【催吐性】 中等度~高度催吐性*
【FN発症】低リスク (<20%)
1回5.4mg/kgを90分かけ3週間間隔で点滴静注
*催吐性と前投薬
NCCN GL²⁾では高度、 2023年10月改訂の国内ガイドライン³⁾では中等度催吐性として扱われている。 制吐薬は、 NK1拮抗薬や5HT3拮抗薬、 デキサメタゾン、 その併用を投与することがある。
対象: HER2遺変異陽性の既治療NSCLC152例
方法: T-DXd単剤療法 5.4 vs 6.4mg/kg
【有効性】5.4mg/kg群の結果
- ORR 49.0%
- mPFS 9.9ヵ月
- mOS 19.5ヵ月
【安全性】5.4mg/kg群の結果
≧Grade 3 38.6% (間質性肺炎12.9%)
- 悪心 67.3% (Grade3~4 4.0%)
- 好中球数減少 42.6% (18.8%)
- 疲労 44.6% (7.9%)
- 食欲減退 39.6% (2.0%)
- 貧血 36.6%(10.9%)
- 便秘 36.6% (1.0%)
- 嘔吐 31.7% (3.0%)
- 白血球数減少 28.7% (5.0%)
- 血小板数減少 27.7% (5.9%)
- 下痢 22.8% (1.0%)
- 脱毛症 21.8% (0%)
- AST上昇 21.8% (3.0%)
- 筋骨格痛 16.8% (1.0%)
- 口内炎 15.8% (0%)
- COVID-19 13.9% (0%)
- 発熱 12.9% (0%)
- 低K血症 12.9% (6.9%)
- 浮動性めまい 12.9% (0%)
- 体重減少 10.9% (3.0%)
適正使用ガイド 2023年8月改訂、 電子添付文書をもとに作成 (NCI-CTCAE ver.5.0)
3.2mg/kgで忍容性が得られない場合、 中止
DESTINY-Lung02プロトコル
実際の副作用マネジメント
エンハーツ®︎ 適正使用ガイドを参照
2023年8月のエンハーツ®︎適応追加と、 臨床試験 (DESTINY-Lung01⁶⁾、02⁷⁾) をもって、肺癌診療ガイドライン2023ではHER2遺伝子変異陽性NSCLCに対し、 二次治療以降でT-DXd単剤療法を行うよう推奨されている [推奨の強さ:1、 エビデンスの強さ:C]。
一般名が類似しているトラスツズマブ及びトラスツズマブ エムタンシンとの取り違えが起こらないように処方、 調剤時には十分注意する。 また、 カンプトテシン誘導体を含むが、 グルクロン酸抱合体の検出はなく、 また、 ヒト肝ミクロソームを用いた検討からもUGT依存的な代謝は認められていないため、 UGT1A1の遺伝子多型が有効性・安全性に影響する可能性は低いと考えられている。
最終更新日 : 2024年5月1日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。